ECBクーレ理事:政策変更シグナル、遅過ぎれば市場動揺リスク

欧州中央銀行(ECB)は金融緩和措置を縮小するシグナルを送るのを遅らせ過ぎてはならないと、クーレ理事が警告した。市場を動揺させるリスクを指摘した。

Benoit Coeure

Photographer: Kosuke Okahara/Bloomberg

  同理事は18日に公表されたロイター通信とのインタビューで、「金融政策における漸進主義の行き過ぎは、最終的に決定を下した時の市場の調整を大きくするリスクがある」とし、「われわれのコミュニケーションが経済の現実から乖離(かいり)するというリスクだ。将来に激しい市場調整をもたらしかねず、これに利点があるとは思われない」と説明した。

  チーフエコノミストのプラート理事は、政策姿勢を唐突に変更することはできないとし、調査で表れる明るいセンチメントに実体経済はまだ追いついていないとの考えを示している。コンスタンシオ副総裁も同様の見解で、ECB執行部内でも温度差があることがうかがわれる。

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  クーレ理事は、ECB政策委員会からのコミュニケーションは変化する現実を反映しなければならないと論じた。それでもフォワードガイダンスを変更する用意があるかは言明を避け、「政策委での議論内容を予想しようとは思わないが、デフレリスクが今や去り、金融市場と短期市場金利、さらにカーブの長めの部分もそれを認めていることは明白だ」と語った。

  「一つ重要な点は、フォワードガイダンスを事実に沿ったものにしていかなければならないということだ。ガイダンスと、事実に基づくわれわれの予想の間にギャップが生じることは望まない」とも述べた。

  個人的見解としつつも量的緩和(QE)終了前の中銀預金金利引き上げもあり得るとの考えを示し、ここでもプラート理事との違いを見せた。「個人的見解だが、金融政策の波及や銀行融資への妨げになり得るほどマイナスの預金金利が銀行業界の負担となっているという確固たる証拠があれば」、QE終了前の利上げも「あり得る」と語った。「今日そのような状況にあるとは思わない」と付け加えた。

原題:ECB’s Coeure Sees Risk in Changing Policy Signals Too Slowly(抜粋)

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