ブラジルが再び政治危機に陥りつつある。前大統領の弾劾・罷免を受け昨年就任したテメル大統領が、マネーロンダリング(資金洗浄)などの罪で起訴された前下院議長の汚職スキャンダルで隠蔽(いんぺい)画策に関与した疑いがあると地元紙が伝えた。

  グロボ紙は17日夜、テメル大統領が前下院議長のエドゥアルド・クーニャ被告への支払いを承認する様子をひそかに録音したテープを食肉加工会社JBSの幹部2人が最高裁判所に提出したと報道。同被告は昨年のルセフ前大統領の弾劾を主導したが、今年3月にマネーロンダリングと汚職の罪で起訴されている。このテープは司法取引のための証拠の一部として提出されたという。

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  大統領府の報道室はこの疑惑を強く否定する声明を発表。「テメル大統領がクーニャ前下院議長の発言を抑えるために支払いを求めたことは断じてない。大統領はメディアで伝えられている疑惑の真相を広範かつ詳細に探る調査を擁護している」とコメントした。JBSとその持ち株会社J&Fはコメントを控えている。

  今回の報道を受け、ブラジルの上場投資信託(ETF)は東京での取引で8%安と、昨年11月以来の大きな下げとなった。ラボバンクのストラテジスト、マウリシオ・オレング氏は通貨レアルが18日の取引で急落し、ブラジル株式相場もまた今後数日、値下がりすると予想していると述べた。

原題:Brazil Plunges Back Into Crisis as President Accused (3)(抜粋)

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