「トランプノミクス」で期待された米景気浮揚、政治的混乱で挫折も

  • 大統領を取り巻く政治問題で大型減税の実現性も見通せず
  • 最高値の更新が続いた株式市場が最大の弱点となる可能性

トランプ米大統領の経済政策「トランプノミクス」について期待されてきた来年の米景気浮揚の見通しが、ますます不確かなものとなりつつある。

  大統領を取り巻く政治的困難によって、エコノミストが国内総生産(GDP)押し上げの頼みの綱としてきた減税やインフラ支出拡大を大統領が実現できるか疑問が生じているためだ。

  オックスフォード・エコノミクスの米マクロ経済責任者、グレゴリー・ダコ氏は「少なくとも、いかなる財政刺激も遅れる可能性が非常に高い。全て不発に終わるリスクさえある」と指摘した。

  そうなれば、2018年の米成長率はダコ氏が予想する2.7%ではなく、過去8年間の平均的数字である2%前後で伸び悩むこともあり得るだろう。

  しかしエコノミストらは、トランプ大統領の問題が政策課題や米経済に及ぼす影響について明確な判断を下すのは時期尚早だと強調する。

  一方、仮にトランプ氏が大統領の座を追われる「自滅」シナリオが現実となっても、米経済はリセッション(景気後退)を回避できるとデシジョン・エコノミクスのアレン・サイナイ社長兼最高経営責任者(CEO)は予測する。

  米経済にとって最大の弱点は、最近まで過去最高値の更新が続いてきた株式市場かもしれない。コンサルタント会社IHSのチーフエコノミスト、ナリマン・ベーラベシュ氏は、株価の下落が続けば企業や消費者の信頼感が揺らぎ、一部の支出が先延ばしされる可能性があると分析。「成長を損なう」と予想されるものの、景気拡大がストップすることはないとの見方を示した。

原題:Trump Bump in Economy May End Up Squashed by Political Turmoil(抜粋)

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