1-3月GDP年率2.2%増、市場予想上回る-11年ぶり5期連続

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  • 個人消費は0.4%増、設備投資は0.2%増、公共投資は0.1%減
  • 在庫の寄与度はプラス0.1ポイント、外需はプラス0.1ポイント

1-3月期の実質国内総生産(GDP、速報値)は、輸出が堅調な中で消費が持ち直し、5期連続のプラス成長となった。5期連続はリーマンショック前の2006年4-6月期以来約11年ぶり。年率換算では、市場予想も上回った。内閣府が18日発表した。

キーポイント

  • 実質国内総生産は前期比0.5%増、年率換算2.2%増(ブルームバーグ調査の予想中央値はそれぞれ0.5%増、1.7%増)
  • 個人消費(民間最終消費支出)は前期比0.4%増(予想は0.5%増)
  • 設備投資は同0.2%増(予想は0.4%減)、公共投資は同0.1%減
  • 在庫のGDP全体への寄与度はプラス0.1ポイント、外需の寄与度はプラス0.1ポイント

背景

  石原伸晃経済財政政策担当相はGDP発表後の大臣談話で、景気は「雇用・所得環境の改善が続く中で、緩やかな回復基調が続いているとの認識に変わりはない」と表明。先行きも「緩やかに回復していくことが期待される」との認識を示した。

  政府は4月の月例経済報告で「一部に改善の遅れもみられるが、緩やかな回復基調が続いている」との景気判断を維持している。日銀は同27日の経済・物価情勢の展望(展望リポート)で、足元の景気判断を「緩やかな回復基調」から「緩やかな拡大に転じつつある」に上方修正した。「拡大」の表現は08年3月以来9年ぶり。

  日銀は同リポートで潜在成長率の推計値を従来の「0%台前半」から「0%台後半」に上方修正。18年度までの期間を中心に「景気の拡大が続き、潜在成長率を上回る成長を維持する」との見通しを示した。黒田東彦総裁は10日の講演で、景気の足取りは「よりしっかりとしたものになってきている」と述べた。

エコノミストの見方

  • 野村証券の桑原真樹シニアエコノミストは発表後の電話取材で、「輸出主導の回復が確認できた」と述べた。好調な輸出が設備投資につながり、雇用環境の改善が消費を増加させたという。ただ今年後半にかけては、輸出が減少し「成長率全体が低くなる方向にみている」と分析している。
  • バークレイズ証券の永井祐一郎エコノミストは発表後のリポートで、民間消費が前期比0.4%増と大きく伸びたことが「特筆される点」だと指摘。4-6月期についても2次補正予算の効果が表れる可能性が高く、公共投資や民間設備投資、輸出が成長を支える、とみている。
  • SMBC日興証券の牧野潤一チーフエコノミストは発表後のリポートで、住宅投資について「1 月に東京五輪の選手村の建設が始まったことが押し上げに寄与した」と分析した。一方、マイナス金利後の急増からの反動が出てきており、住宅投資は「目先は調整する可能性が高い」としている。

詳細

  • 輸出は前期比2.1%増、住宅投資は同0.7%増
  • 昨年10-12月期の実質GDP成長率は前期比0.3%増、年率1.4%増-2次速報値(前期比0.3%増、年率1.2%増)から上方修正
(輸出と住宅投資の数値とエコノミストコメントを追加しました.)
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