ECBは最低速ギアを維持、ユーロ圏はQE出口へ向け動き始める

欧州中央銀行(ECB)は政策正常化への道を進むに当たり、重要な問題を決定しようとしている。制限速度だ。
  
  次回の政策決定を3週間後に控え、非伝統的景気刺激措置からの脱却を巡る議論はそのペースという点に集約してきた。25人の政策委員会メンバーは低速派と超低速派に分かれている。

  ECBが政策の巻き戻しについて初の正式協議が行える程度にユーロ圏経済が回復したというシグナルを求めている投資家とエコノミストらには、6月8日のエストニアのタリンでの政策会合が視界に入る。当局者らは成長を巡るリスクが下振れ方向に傾いているとの表現をやめ、リスクは今や均衡しているとの見方で一致する可能性がある。それでも物価圧力の弱さから、債券購入プログラム縮小の時期と手順の問題は先送りされるかもしれない。

  オックスフォード・エコノミクスのエコノミスト、ベン・メイ氏は「基調的インフレが上向いたと確信できるような兆候が表れるまではガイダンスの大幅な文言変更を急ぐ気配は見られない。待つことのコストも高くない」とし、「強い言葉を使って市場が誤解し、回復が損なわれるリスクを冒したくはないだろう」と話した。

  ECBの現行のガイダンスは債券購入終了から相当期間を置いて利上げを開始するというもの。チーフエコノミストのプラート理事はこの最も強い支持者で、この順序には「強い論理性がある」と最近も述べていた。ドラギ総裁もインフレ回復の闘いで勝利宣言するのは時期尚早という考えだ。コンスタンシオ副総裁も拙速な解除より「緩和的な政策をより長く」とる方がリスクが小さいと発言している。

  量的緩和(QE)に批判的な陣営はこのところ比較的静かだ。バイトマン独連銀総裁は出口戦略の議論をするのは「正当なことだ」と述べるにとどめ、ラウテンシュレーガー理事の最近の発言は銀行業界に関するものばかりだ。
  

原題:ECB Sticks to Lowest Gears as Euro Area Trundles Toward QE Exit(抜粋)

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