超長期債が上昇、米政治リスク強まり買い圧力-20年入札通過で安心感

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  • トランプ降ろしで混乱の間は債券買い圧力続く-パインブリッジ
  • 新発20年債利回りは一時0.56%と2週間ぶりの低水準

債券市場では超長期債相場が上昇。米国政治を巡る先行き不透明感を背景にリスク回避的な債券買い圧力が掛かった。20年債入札を無事に通過したことも買い安心感につながった。

  18日の現物債市場で新発20年物の160回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値から1.5ベーシスポイント(bp)低い0.575%で寄り付き、一時は0.56%と2日以来の水準まで買われた。その後は0.57%で推移した。新発30年物54回債利回りは3bp低い0.80%と2週間ぶり低水準を付け、新発40年物の9回債利回りは4bp低下の1.02%まで下げた。

  パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、「トランプ大統領が簡単に辞任すると思われず、しばらくは現政権で走らざるを得ないためその間はリスクオフになりやすい」と指摘。「トランプ降ろしで混乱している間は債券買い圧力が続く」と見込む。

  一方、長期金利の指標となる新発10年物国債の346回債利回りは、午後に入ってようやく0.5bp低い0.035%で取引を開始した。その後は0.045%に上昇している。

  長期国債先物市場で中心限月6月物は前日比13銭高の150円74銭で取引を開始。一時は150円76銭まで水準を切り上げたが、午後には下げに転じ、結局は4銭安の150円57銭で引けた。

  17日の米国債相場は急伸。トランプ大統領がコミー連邦捜査局(FBI)長官解任の前に、同氏に対してフリン大統領補佐官(国家安全保障担当)を対象とした捜査の中止を求めていたとの報道が影響した。10年債利回りは前日比10bp低下の2.22%程度で引けた。一方、米株式相場は急落し、ダウ工業株30種平均は370ドルを超える下げとなった。

20年債入札

  財務省がこの日に実施した20年利付国債入札の結果は、最低落札価格が102円40銭と、市場予想102円35銭を上回った。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は3.84倍と、前回の4.06倍から低下。小さければ好調を示すテール(最低と平均落札価格の差)は9銭と、前回の7銭から拡大した。

過去の20年債入札の結果はこちらをご覧ください。

  パインブリッジの松川氏は、20年債入札について、「事前に買われていたのでその分投資家の買いが控えめになった感がある」と説明。その上で、「入札後も20年、30年に関してはそれなりに値を保っている」とし、「もともと日本の投資家は債券を買い遅れており、その分押し目買いの水準も切り上がる可能性もある」とみる。

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