高浜原発4号機が再稼働、関西電ようやく1基目-3号機は6月上旬

  • 2基再稼働で月70億円の収益改善見込む-電力料金の値下げも検討
  • 今後の注目点は「値下げの内容」と「大飯原発の再稼働」

関西電力は17日、高浜原子力発電所4号機(出力87万キロワット)を再稼働した。18日に核分裂が安定した状態で続く「臨界」に達し、22日に発電を再開する予定。同4号機は昨年2月の再稼働3日後に発電機のトラブルで緊急停止、原因究明と対策検討中に裁判所から運転停止の仮処分決定を受けて停止状態が続いており、約1年2カ月ぶりの再稼働となる。

  広報担当の久野貴子氏が明らかにした。関西電の高浜3、4号機は、運転の差し止めを求めた住民の仮処分申請を大津地方裁判所が認め昨年3月に稼働停止。裁判所が稼働中の原発の運転停止を命じた初の事例として注目を集めた。今年3月に大阪高等裁判所が地裁の判断を覆す決定を下したことで、関西電は4号機から再稼働準備を進めてきた。

  昨年3月の仮処分決定前に1カ月余り稼働していた3号機(同87万キロワット)は、6月上旬に再稼働を予定する。関西電は2基の再稼働によって月70億円の収益改善を見込み、それを原資とした電気料金の値下げも検討している。

  2011年の福島第一原発事故前に、国内の電力会社のうち原発の発電構成比率が最も高かった関西電は、全原発の停止に伴い2度にわたる電気料金の値上げを実施。16年4月に始まった電力小売りの全面自由化以降、景気悪化に加え、既存顧客が新電力に契約を切り替えたことなどにより全国平均以上に販売電力量が減少し、電力料金値下げによる需要拡大が鍵となっていた。

  関西電の保有原発は、福島第一原発事故後に見直された規制基準への適合性審査に9基中7基(高浜全4基、大飯3、4号機、美浜3号機)が事実上合格した。ただ大飯3、4号機については、福井地裁が14年に運転差し止めを命じ、関西電は名古屋高裁金沢支部に控訴中だ。老朽原発の高浜1、2号機と美浜3号機は、安全対策工事の完了が19年以降になる見通し。

  大和証券の西川周作アナリストは16日付のリポートで、今後の注目点について高浜3、4号機の営業運転開始後の電気料金値下げの内容や大飯原発3、4号機の動向だと指摘した。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE