債券市場では中期債相場が下落。前日に入札が実施された5年ゾーンなど需給悪化に対する懸念が指摘され、引き続き買いが慎重だった。一方、超長期ゾーンは20年債入札を翌日に控えているものの、米金利低下や円高・株安を背景に堅調に推移した。

  現物債市場で新発5年国債の131回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より1ベーシスポイント(bp)上昇のマイナス0.11%と4月以来、新発2年物376回債利回りは1.5bp高いマイナス0.155%と昨年11月以来の高水準を付けた。長期金利の指標となる新発10年物国債の346回債利回りは0.5bp高い0.045%に売られた後、0.04%に戻した。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「前日の5年入札はそこそこの結果だったが、中期ゾーンで重い状態が続いていることは間違いない。上値を買う人がいない。外部環境の割に先物相場が重く、影響を受けていたのではないか」と指摘した。

  17日の長期国債先物市場で中心限月6月物は前日比5銭高の150円66銭で取引を始め、150円67銭まで上昇した後は伸び悩み。午後は6銭安の150円55銭まで下げたが、取引終了にかけて持ち直し、結局は横ばいの150円61銭で引けた。

  超長期ゾーンでは、新発20年物160回債利回りは0.5bp低い0.59%、新発30年物54回債利回りは0.5bp低下の0.83%で推移。岡三証の鈴木氏は、「20年債は銀行勢も含めて投資家層が厚く、入札は0.6%付近なら大丈夫とのムードだ。上値を買う人はいないが、下値では着実に買いが入るのであまり下押ししない」と指摘した。

  財務省は18日、20年利付国債の価格競争入札を実施する。160回債のリオープン発行となり、表面利率は0.7%に据え置かれる見込み。発行予定額は1兆円程度となる。  

米金利低下

トランプ米大統領
トランプ米大統領
Photographer: Michael Reynolds/Pool via Bloomberg

  16日の米10年国債利回りは前日比2bp低い2.33%程度となり、17日のアジア時間に2.29%台まで低下した。外国為替市場のドル・円相場は1ドル=112円台前半までドル安・円高が進んだ。トランプ米大統領のロシアに対する機密情報漏えい問題が影響した。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の稲留克俊シニア債券ストラテジストは、「トランプ政権の混乱ぶりや政策停滞の可能性が懸念された」と言う。

日銀オペ  

  日銀はこの日、長期国債買い入れオペを実施した。残存期間「1年超3年以下」が2800億円、「3年超5年以下」は3000億円、「5年超10年以下」は4500億円と、それぞれ金額は前回から据え置かれた。1年超3年以下のゾーンで応札倍率が4倍弱に上昇した。

過去の国債買いオペの結果はこちらをご覧ください。

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