NY外為:ドル続落、米大統領の情報漏えい問題と米指標軟調で

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16日のニューヨーク外国為替市場では、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数が5営業日続落。トランプ米大統領がロシアに機密情報を明かしたとの報道が懸念材料となったほか、投資家のユーロに対するセンチメントが改善した。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対円で0.6%下げて1ドル=113円12銭。対ユーロでは1%下落し1ユーロ=1.1083ドル。ブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.6%低下し、4月24日以来の大幅な下げとなった。

  4月の米住宅着工件数と住宅着工許可件数がいずれもエコノミスト予想を下回ったことを受け、ドルは下げ幅を拡大した。軟調な指標がこのところ相次いでいることから、米金融当局が想定通り利上げを年内あと2回実施するかどうかを疑問視する見方が投資家の間で広がった。4月の米鉱工業生産指数は市場予想を上回る伸びだったが、ドルの下げ幅を縮める効果はほとんどなかった。

  ドルはこの日、主要10通貨全てに対し下落。スイス・フラン、ノルウェー・クローネ、ユーロに対する下げがきつく、カナダドルに対しては4月27日以来の安値となる1米ドル=1.3575カナダ・ドルまで下げた。米経済指標を手掛かりとしたドル下落の流れに、財政拡大に対する投資家期待の変化が追い打ちをかけた。トランプ米大統領がロシアのラブロフ外相に機密情報を明かしたと報じられ、米政権による立法案件の推進がさらに困難になるとの見方が強まった。

  一方、ユーロはドルに対し昨年11月9日以来の高値をつけた。フランス大統領選が終わり、ドイツのノルトライン・ウェストファーレン州議会選挙でキリスト教民主同盟(CDU)が大差で勝利したことで、ユーロ圏の政治を巡る不透明性がやや払拭されたとみられている。ユーロ圏の経済指標の改善が続いていることから、欧州中央銀行(ECB)が6月の政策決定会合で金融政策に関する文言を変更するのではないかとの観測も浮上した。

  スコシアバンクのチーフ為替ストラテジスト、ショーン・オズボーン氏は、ユーロ圏の経済見通し改善や米国株を上回る欧州株のパフォーマンスがユーロを支える一方、トランプ政権を巡る諸問題がドルを圧迫していると指摘した。

原題:Dollar Declines for Fifth Day as Trump Concerns, Data Weigh(抜粋)

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