トランプ大統領の銀行分割計画どこ吹く風、ウォール街はあれこれ期待

トランプ米大統領は5月1日、ウォール街の大銀行を分割する案を検討すると宣言した。ただ、銀行がこれを本気にしたとしても、それは長続きしなかった。

  ウォール街の幹部やロビイストはおじけづくどころか、長年不満に思ってきた規制が緩和されることへの自信を深めている。トランプ政権は銀行業界に友好的な当局者を増やし、銀行の仕事をやりやすくするとの示唆を送っている。

Gary Cohn, left, and Jared Kushner attend a meeting with Trump in January.

Photographer: Chip Somodevilla/Getty Images

  シティグループなどの銀行の顧問やロビイストとしての経験の長いリック・ホールト氏は「銀行分割なんて起こらない」と言う。「そのためには法制定が必要だが、それができる確率はほぼゼロだ」と同氏は指摘した。

  トランプ大統領の分割宣言から2週間しかたっていないが、ウォール街は期待にあふれている。自己資本比率に関する規制を緩めてほしい、次の危機を銀行が乗り切れるよう実施されるストレステスト(健全性審査)を甘くしてほしい、自己勘定での投機をやめさせるボルカー・ルールを骨抜きにしてほしいなどなど、お願いリストはいっぱいだ。その幾つかについて、トランプ政権は既に踏み出している。

  さらに、商業銀行と投資銀行を分離する1933年の法律、グラス・スティーガル法が復活することになっても、新バージョンは大銀行を分割する内容にはならない見込みだ。トランプ大統領とムニューシン米財務長官、コーン国家経済会議(NEC)委員長はいずれも、グラス・スティーガル法の「21世紀版」を支持している。21世紀版が具体的に何を意味するかの説明はしていない。

Former CFTC Commissioner Bart Chilton told Bloomberg TV on May 9 that he hopes Glass-Steagall is reinstated.

Source: Bloomberg

原題:Forget Trump’s Breakup Talk. Wall Street Is Writing a Wish List(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE