アマゾン効果と「アルディ化」がデフレ圧力-利上げは遅いペースに

  • 物価上昇基調でも以前と同じインフレではないかもしれない
  • 独資本のスーパーマーケット、アルディは実用本位の店作りで有名

世界中で見え始めたインフレ回復の兆しが、長年にわたる需要の弱さが終わり物価上昇が加速するとの楽観論を呼び起こしている。

  適正な範囲内のインフレは企業利益を増やすとともに、賃金上昇につながり、成長にプラスと考えられている。最近は世界の成長見通し改善を背景にインフレ回復が見られた。

  だが、これは以前と同じようなインフレが戻ってきたことを意味するものではないかもしれない。従来の景気拡大期にはインフレが加速し、当局が抑制しなければならなかったが、今は代わりに小売業の急激な革新が物価上昇を抑えてくれる。

  アマゾン・ドット・コムなどが提供するオンラインショッピングと価格比較サイトの普及で、消費者が値引きを求めるようになった。また、店舗に足を運んでの買い物でも、少ない店員と簡素な店作りで価格は抑えられている。

  オーストラリア・ニュージーランド銀行のチーフエコノミスト、リチャード・イエッツェンガ氏はこれを「アルディ化」と呼ぶ。ドイツ資本のスーパーマーケットチェーン、アルディは実用本位の店作りで有名だ。

  同氏は「先進技術が価格競争を激化させデフレ圧力となり続けるだろう」と予想、「アルディ化は止まらない」と論じた。

  国際通貨基金(IMF)は主要7カ国(G7)の平均インフレ率が中期的に2%未満にとどまるとみている。2015、16両年の1%未満に比べれば改善だが、大半の中央銀行のインフレ目標より低い。

  「向こう数年の世界の全体的トレンドは金利上昇だと思うが、そのペースは遅いことをアルディ化が示唆している」とイエッツェンガ氏は述べた。

原題:Amazon Effect Means Global Inflation Just Ain’t What It Once Was(抜粋)

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