16日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  アサヒグループホールディングス(2502):前日比2.7%高の4534円。2017年1-3月(第1四半期)の事業利益(売上高から売上原価、販管費を控除した同社独自の利益指標)は前年同期比20%増の150億円だった。JPモルガン証券は、第1四半期は好調なスタートと評価した上で、酒類事業以外は計画より上振れ進捗(しんちょく)のようで、第2四半期の酒類事業の販促費コントロールが期待されると指摘。会社側は1-6月(上期)業績を上方修正する意欲をみせており、同証もその可能性は高いとみている。上期の会社計画528億円に対し、同証は553億円を見込んでいる。

  サイバーセキュリティー関連株:ソリトンシステムズ(3040)が7.8%高の903円、トレンドマイクロ(4704)が2.2%高、ラック(3857)が7.2%高など。「ランサム(身代金)ウエア」による世界的規模のサイバー攻撃で、少なくとも150カ国余りで20万台超のコンピューターが感染した。SBI証券の藤本誠之シニアマーケットアナリストは、セキュリティーの必要性が報道され、関連銘柄に思惑が入っていると語った。ゴールドマン・サックス証券は、欧州とアジアでサイバーセキュリティー向けの支出が増える可能性があるとの見方を示した。

  日本軽金属ホールディングス(5703):4.6%高の271円。18年3月期営業利益は前期比0.7%減の300億円の見通し。野村証券は、同証予想の285億円を上回りポジティブとみる。板や押出製品の好調が持続する中、加工製品、関連事業は高水準の利益をさらに伸ばす計画を示したと評価した。

  大京(8840):7.9%安の223円。18年3月期営業利益は前期比7.4%減の190億円の見通しで、市場予想の215億円を下回った。不動産開発事業はマンション販売のボリューム減少などで減収減益を見込む。SMBC日興証券は、同証予想の210億円に反して減益計画となりネガティブとした。中期経営計画で21年3月期営業利益目標を280億円以上としていた中で、意外な減益計画とみる。

  日清紡ホールディングス(3105):5%安の1115円。日本無線(6751)を株式交換で完全子会社化すると15日発表した。日本無線株1株に対して日清紡HD株1.28株を割り当てる。野村証券は、日本無線の業績はまだ厳しく、日清紡HDの18年3月期の収益は若干圧迫される可能性がある、と指摘する。一方、日本無線の株価は3.3%高の1423円。株式交換比率を基に計算すると、15日終値より9.1%プレミアムで、これにさや寄せする格好となった。

  J.フロント リテイリング(3086):2.4%安の1601円。メリルリンチ日本証券は投資判断を「買い」から「中立」に引き下げた。パルコ事業と17年秋に南館が開業する上野店不動産の投資刈り取り時期の遅れ、百貨店ボリューム層の売り上げ予想減額に伴い、18年2月期営業利益予想を500億円から463億円(会社計画は前期比0.2%減の445億円)、来期を530億円から470億円に減額。国内中間層の消費トレンドは引き続き厳しく、半年後に予想される免税売上高のモメンタム低下を織り込む局面に入るとみている。

  福井コンピュータホールディングス(9790):9.5%高の3290円。大和証券は目標株価を3600円から4400円に引き上げた。保守的な18年3月期ガイダンスに対して足元の月次は好調と指摘。情報通信技術を活用する取り組み「i-Construction」向けの需要が根強く、自治体レベルでの普及も進むとみる。スマートホン利用によるVR・3Dの一般化を契機に3D建築CADの需要の拡大期待も高まっているとみる。投資判断は「買い」を継続した。

  ブイ・テクノロジー(7717):9%高の1万9930円。18年3月期営業利益は前期比85%増の100億円の見通しと、市場予想の87億円を上回った。年間配当予想は同85円増の200円とした。みずほ証券は、同証予想の90億円を上回りポジティブな印象と評価。大型テレビの新規投資や中小型高精細パネル投資の案件が継続すると予想し、事業環境は良好な状況が続くとみる。

  電通(4324):3.4%安の6200円。1-3月(第1四半期)の営業利益は前年同期比1%増の321億円だった。野村証券は、第1四半期業績は良好な立ち上がりだが、足元の売り上げの弱さと下期以降の働き方改革に関連した費用の増加を考慮すると、業績は安心できないと指摘。海外も競合他社と比べると売り上げモメンタムが弱いことが気がかりとした。

  三井住友トラスト・ホールディングス(8309):2%安の3856円。18年3月期純利益計画は前期比24%増の1500億円と、市場予想の1622億円を下回った。SMBC日興証券は、市場収益や与信費用の計画はやや保守的とみられるが、連単差純利益縮小はパーチェス処理関連利益がおおむね枯渇しつつあると推測され、ややネガティブ印象と指摘。配当予想を130円(配当性向33%)に据え置き、中期的に総還元性向を40%程度に引き上げる点を示したことを評価する一方、3-5年程度の時間軸を意識していると想定され短期的にポジティブとまでは言い難いとした。

  大正製薬ホールディングス(4581):4.9%安の9070円。18年3月期営業利益は前期比11%減の285億円と、市場予想の322億円を下回る見通し。クレディ・スイス証券は、従来から縮小均衡型の計画を公表しているため、今回も同様のパターンを踏襲したとみられるが、印象はネガティブと指摘。国内のセルフメディケーション事業の活性化にはヒット商品開発が不可欠で、医薬事業は糖尿病治療薬や消炎鎮痛剤の育成と開発パイプラインの底上げが急務とした。

  リゾートトラスト(4681):3.9%安の1890円。18年3月期営業利益は170億円と前期比26%増を見込む。市場予想は196億円。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、会員権契約の伸び悩みが続く中、中期経営計画の最終年度となる今期の営業利益は、目標の240億円を大幅に下回る見通しでネガティブと評価した。

  サンリオ(8136):3.5%安の2070円。大和証券は目標株価を2200円から2000円に引き下げた。12日発表された17年3月期決算について、てこ入れを実施しているものの、主力の北米、欧州が厳しかったと指摘。今期も海外事業は引き続き厳しいとみており、好転を待ちたいとした。

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