5月15日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル続落、米経済指標軟調-原油高で資源国通貨が上昇

  15日のニューヨーク外国為替市場では、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数が4営業日続落。この日発表された米経済指標がこのところの弱い基調を受け継いだほか、原油相場の上昇で資源国通貨が買われ、ドルを圧迫した。

  ドルは主要10通貨の大半に対し続落。ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対円で0.4%下げて113円69銭。対ユーロでは0.4%低下して1ユーロ=1.0977ドル。ブルームバーグ・ドル・スポット指数は前週末比0.3%低下。一時は4月26日以来の安値をつけた。

  トレーダーらによれば、この日のドル売りは投機筋のドル売り持ち拡大によるものだったが、売買高は少な目だった。

  ニューヨーク連銀が朝方発表した5月のニューヨーク州製造業景況指数はマイナス1.0と前月の5.2から低下し、市場予想(7.5)も大きく下回った。前週末には市場予想に満たない4月の小売売上高と消費者物価指数(CPI)が発表されたばかり。この日は5月の全米ホームビルダー協会(NAHB)住宅市場指数が市場を上回ったが、ドルの支援材料にはならなかった。

  ニューヨーク原油先物市場でウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が一時3.8%高の1バレル=49.66ドルに達したこともドルへの悪材料となった。カナダ・ドルは原油高が追い風となり、米ドルに対して一時は2週間半ぶりの高値をつけた。

  BMOキャピタル・マーケッツのグレッグ・アンダーソン氏ほかストラテジストはリポートで、ドルの広範な国際通貨市場(IMM)ポジションは「うまく均衡して」いるため、米国で主要指標の発表が少ない週はドルの横ばい推移に寄与する公算が大きいと指摘した。

  JPモルガン・チェースによると、諸通貨に対するドルの実効相場(インフレ調整済み)は、米大統領選(昨年11月8日)後の上げをすべて失った。投資家は当初、トランプ氏が減税やインフラへの大規模な投資といった公約を実現するとの期待から同氏の勝利をドル買いの一大シグナルと受け止めたが、トランプ大統領による9日のコミー連邦捜査局(FBI)長官解任に伴う混乱で早期の公約実現を危ぶむ見方が一段と広がった。
原題:Dollar Starts Week Defensive as Euro, Canadian Dollar Advance(抜粋)
原題:Trump Bump Falters for Dollar as Exchange-Rate Gains Fade: Chart(抜粋)

◎米国株:S&P500とナスダックが最高値、金融やエネルギー高い

  15日の米国株は上昇。商品相場が上げの手掛かりとなった。この日は金融株も値上がりした。

  S&P500種株価指数は前営業日比0.5%高の2402.32と、初めて2400台に乗せて最高値を更新した。ダウ工業株30種平均は85.33ドル(0.4%)高い20981.94ドル。ナスダック総合指数は0.5%上昇し、過去最高値の6149.68。

  S&P500種の業種別11指数のうち9指数が上昇した。金融株は0.8%高、エネルギー株は0.6%上昇した。ニューヨーク原油先物市場でウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が大幅高。サウジアラビアとロシアが減産を継続する必要があるとの見方を示した。

  素材株は0.8%上昇。ブルームバーグ商品指数は4日連続で上昇した。電気通信サービス株は下落した。

  個別銘柄ではシスコシステムズやハリバートン、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が急伸した。出来高を集めたのはシマンテックやコルボ、ラルフローレンなど。

  モルガン・スタンレーのアナリスト、ジェームズ・フォーセット氏はシスコの投資判断を「オーバーウエート」に引き上げた。同氏は「セキュリティー関連ネットワークへのパラダイムシフト」による投資機会を指摘した。

  JPモルガン・セキュリティーズのアナリスト、マイケル・ワインスタイン氏はJ&Jの投資判断を「オーバーウエート」に引き上げた。従来は「中立」。同氏は2017年下半期から18年にかけて、製薬部門の成長が売上高と利益の加速に貢献すると指摘した。

  決算発表シーズンも終了間近となり、これまでにS&P500種採用企業の90%超が発表を終えている。ブルームバーグがまとめたデータによると、利益が予想を上回った企業は78%、売上高が予想を上回ったのは64%だった。
原題:U.S. Stocks Rally to Record as Financial, Energy Shares Advance(抜粋)
Cisco Gains After Morgan Stanley Upgrades Ahead of Earnings(抜粋)
J&J Rises; Rev. and EPS Growth to Accelerate in 2H17: JPMorgan(抜粋)  

◎米国債:下落、株価上昇が手掛かり-投資適格級の社債発行も重し

  15日の米国債相場は下落。株式相場が取引開始から上昇したことが手掛かり。また投資適格級の社債発行が多かったことも重しとなった。社債発行で特に30年債が多く、長期債のパフォーマンスが短期債を下回る展開となった。

  株式相場はエネルギー銘柄を中心に寄り付きから上昇。これに反応して米国債は一時この日の安値に下落した。5年債と30年債の利回り差(イールドカーブ)は拡大した。

  ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りは前週末比2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.34%。30年債利回りも2bp上げて3.01%。

  5年債と30年債の利回り差は114.3bpに拡大した。

  この日の投資適格級の社債発行では、11の発行体が総額135億ドルを起債した。 

原題:USTs Heavy as IG Issuance and Stock Advance Weigh on the Curve(抜粋)
原題:Treasuries Tread Water as Heavy IG Issuance, Stock Advance Weigh(抜粋)

◎NY金:続伸、北朝鮮ミサイル発射や世界的サイバー攻撃で質への逃避

  15日のニューヨーク金先物相場は4営業日続伸。北朝鮮が週末に弾道ミサイルを発射したことや、世界的なサイバー攻撃を背景に、逃避資産としての金の魅力が増した。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物6月限は前週末比0.2%高の1オンス=1230ドルで終了。

  銀先物も上昇し、過去1カ月余りで最大の上げとなった。ドルの下落が背景にあるほか、最近の下げが行き過ぎだったとの観測も広がった。

  ゼイナー・グループ(シカゴ)のシニアバイスプレジデント、ピーター・トーマス氏は「ドルの弱さが需要を促している」と指摘。「売られ過ぎだった。多くの人が市場から退出していた。勢い次第で新たな資金が市場に戻る余地は大きい」と述べた。

  銀先物7月限は1.2%上げて16.603ドル。4月11日以来の大幅上昇となった。
原題:Besieged Silver Rallies as Dollar Brings ‘Fresh Money’ to Metals(抜粋)

◎NY原油:大幅高、サウジとロシアが減産合意の延長を支持

  15日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が大幅高。約2週間ぶりの高値で引けた。サウジのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相とロシアのノバク・エネルギー相は、2018年1-3月(第1四半期)末まで合意済みの水準での減産を継続する必要があるとの見方を示した。

  ソシエテ・ジェネラル(ニューヨーク)の商品調査責任者、マイク・ウィットナー氏は電話取材に対し、「サウジとロシアが一緒に発信したのは市場への極めて強いシグナルとなった」と指摘。「この2国が減産延長を支持すれば、石油輸出国機構(OPEC)全体が応じる確率は非常に高くなる」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は前営業日比1.01ドル(2.11%)高い1バレル=48.85ドルで終了。終値ベースで4月28日以来の高値。ロンドンICEの北海ブレント7月限は98セント(1.9%)上昇の51.82ドル。
原題:Oil Jumps as Saudis, Russia Favor Extending Output Deal to 2018(抜粋)

◎欧州株:ほぼ変わらず-資源銘柄が上昇、製薬とメディア株は安い

  15日の欧州株式相場はほぼ変わらずとなった。鉱業株と石油・ガス銘柄が値上がりした一方、製薬とメディア銘柄が売られた。

  指標のストックス欧州600指数は前週末比0.1%高の395.97と、1年9カ月ぶり高値付近にとどまった。金属相場の上昇を背景に、鉱業株指数は1.7%上げた。サウジアラビアとロシアが協調減産の延長を支持すると表明したことを手掛かりに原油相場が上昇し、石油・ガス株指数を0.9%押し上げた。ただ、業種別指数の中では唯一、依然として年初来で下げている。

  先週までストックス600指数は1月以降最長の3週続伸となっている。

  バーンスタインのストラテジストらはリポートで、欧州株のトレードで唯一「絶対的な価値」があるのは総合石油企業だと指摘。同業界の株価純資産倍率は30年ぶり低水準近くにあり、相対的な配当利回りは「ここ30年近く」で最も高いという。
原題:European Stocks Are Little Changed After Three Weeks of Gains(抜粋)

◎欧州債:ドイツ債下落、利回り曲線はスティープ化-仏30年債起債計画で

  15日の欧州債市場ではドイツ国債が下落し、利回り曲線がスティープ化した。フランス大統領選の決着以来、観測が高まっていた銀行団を通じた仏30年債の発行が明らかになったこと
が重しとなった。

  バークレイズとコメルツ銀行はいずれも起債規模を約50億ユーロと予想。仏10年債利回りは4bp上昇し、独10年債との利回り格差は1bp拡大。仏30年債利回りは約6bp上げた。

  トレーダーによれば、周辺国の超長期債への買いが午前中に散見された。この結果スペインとイタリアはそれぞれ、10年物と30年物の利回り格差がフラット化。
原題:Curves Steepen on OAT 30Y Mandate; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

(米国債、NY外為を更新します.)
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