ドル・円は下げ渋り、株底堅く1週間ぶり安値から戻す-113円台半ば

更新日時
  • 米景気懸念や北朝鮮ミサイル発射を受け、早朝に113円12銭まで下落
  • 資産市場堅調でドル・円も比較的しっかり-三菱UFJ信託

15日の東京外国為替市場ではドル・円相場が下げ渋り。先週末発表の米指標が低調だったことや週末の北朝鮮によるミサイル発射を受けて早朝に1週間ぶり安値を付けた後、株式相場の底堅さもあり、欧州市場にかけて1ドル=113円台半ばまで値を戻した。

  ドル・円は午後3時33分現在、前週末比0.1%高の113円46銭。オセアニア市場で113円12銭まで下げた後、仲値にかけて113円46銭まで持ち直した。その後は先週末のニューヨーク終値(113円38銭)付近で小動きだったが、午後3時前後から徐々にドル買いが優勢となり、一時113円54銭まで値を切り上げた。

  三菱UFJ信託銀行ファンド営業課の酒井聡彦課長は、株式相場がしっかりしており、ドル・円は結果的に114円台半ばを抜けられなかったが円買いに傾いているわけではないと指摘。「トランプ大統領でなくても、米景気はそれほど悪くないという感じのマーケットになっているようにみえる」とし、資産市場が崩れない限り「ドル・円も比較的しっかりとの見方をしている」と話した。

  先週末12日の海外市場では4月の米消費者物価指数(CPI)のコア指数と小売売上高が市場予想を下回ったことを受け、米債利回りが低下。米オーバーナイト・インデックス・スワップ(翌日物無担保コールレートと固定金利を交換する金利、OIS)取引に基づくと、6月の米利上げの予想確率は11日時点で96%だったが、足元83%程度となっている。

  今週は米国で5月のニューヨーク連銀製造業景況指数(15日)、4月の鉱工業生産(16日)、4月の景気先行指数(18日)などが発表される。

  ソニーフィナンシャルホールディングス金融市場調査部の石川久美子為替アナリストは、今週発表の米指標で弱いものが続くと「少しずつドルが切り下がる可能性」があるが、「よほどのことがない限りここから6月米利上げがなくなるまで織り込むのは難しい」と指摘。北朝鮮のミサイル発射も「喫緊の危機とみるにはやや中途半端」で、ドル・円が「すぐに110円に行くという話ではない」と述べた。

  北朝鮮は14日の弾道ミサイル発射について、中・長距離ロケットの試射に成功したとし、米国からの圧力にかかわらず核開発プログラムを継続すると強調した。

  ユーロ・ドル相場は午後に一時1.0943ドルと、1週間ぶりのユーロ高・ドル安水準を付けた。同時刻現在は1.0937ドル前後となっている。カナダ・ドルは反発。ロシアとサウジアラビアが石油輸出国機構(OPEC)の減産合意の9カ月間延長を支持し、原油相場が上昇したことが手掛かりとなった。

  中国がこの日発表した4月の工業生産と小売売上高、1-4月の固定資産投資は市場予想を下回ったが、市場で目立った反応は見られなかった。週明けの東京株式相場は徐々に下げ渋り、前週末終値付近で終えた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE