5月11日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドルが下げ幅縮小、対円で1カ月ぶり大幅安から回復

  11日のニューヨーク外国為替市場ではドルが対円で下げ幅を縮小した。株価が下げ渋ったほか、一部ポジションで見られた一連の解消が落ち着いたことが背景。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対円で0.4%下げて1ドル=113円86銭。一時は4月11日以来の大幅安となった。対ユーロはほぼ変わらずの1ユーロ=1.0861ドル。

  この日は商いが薄く、トレーダーが注目する通貨は変化した。一時は英ポンド売りに伴うポンド・円のクロスがドル・円にも波及し、弱まったロングポジションの解消が進んだ。またユーロ・円も週初以来の安値まで下落し、ロングポジションが手じまわれた。

  イングランド銀行(英中央銀行)の金融政策委員会(MPC)は政策金利を据え置くとともに、欧州連合(EU)からのスムーズな離脱を想定した経済予測の通りに景気が拡大すれば、市場が示唆しているよりも速いペースでの利上げが必要となる可能性があるとの認識を示した。

  米労働省が発表した生産者物価指数(PPI)を手掛かりに米国債利回りが上昇すると、ドルが値上がりする場面もあった。4月のPPIは前月比0.5%上昇。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は前月比0.2%上昇だった。前月は0.1%低下。12日には消費者物価指数(CPI)が発表される。

  匿名を条件に述べたトレーダーによると、この日ドル・円が一時113円46銭まで下げたのはストップロスの売りが背景だった。
原題:Dollar Pares Losses Against Yen After Dropping Most in a Month(抜粋)

◎米国株:S&P500、最高値から下落-決算低調でメーシーズ安い

  11日の米株式相場は下落。S&P500種株価指数は過去最高値から下げた。決算が予想を下回った百貨店大手メーシーズが安い。市場は他の小売企業の決算も低調となる可能性を警戒している。

  主要指数は午後に入り下げを縮めた。原油相場が一時1バレル=48ドル超に上昇したことが手掛かり。この日の決算銘柄では、写真・動画共有アプリ「スナップチャット」を運営するスナップも急落。売上高とユーザー数の伸びが市場予想を下回ったことが嫌気された。

  S&P500種株価指数は前日比0.2%下落の2394.44。ダウ工業株30種平均は23.69ドル(0.1%)安の20919.42ドル。

  S&P500種の業種別11指数ではヘルスケアや生活必需品の指数が終盤に上げに転じた。一般消費財の指数は0.6%安。不動産株も安い。

  メーシーズやコールズの決算を受けて消費者が今後も支出を控えるとの懸念が強まり、小売株には下押し圧力が続いた。大手百貨店での低調な売上高は、経済で最も大きな部分を占める個人消費が成長率を押し上げるだけのペースに加速していないとの懸念を浮き彫りにしている。

  メーシーズは17%安と、2008年以来で最大の下げ。株価は6年ぶり安値となった。コールズは7.8%安。ノードストロムも7.6%値下がり。

  スナップは21%安となった。

  この日値動きが大きかったのは、上昇銘柄ではテキストロンやマイラン、21世紀フォックスなど。下落銘柄ではメーシーズやホロジック、シマンテック、ターゲット、ノードストロムなど

  S&P500種銘柄で商いが活発だった銘柄はベクトン・ディッキンソン、メーシーズ、ホロジック、シマンテック、エヌビディア。
原題:U.S. Stocks Slide From Record With Every Sector in Decline(抜粋)
原題:U.S. Stocks Drop as Treasuries Rise, Crude Rallies: Markets Wrap(抜粋)
原題:MARKET WRAP: U.S. Stocks Edge Lower as Retail Shares Decline(抜粋)

◎米国債:小反発、株安が支え-30年債入札不調で上げ余地は限定

  11日の米国債相場は小反発。朝方は米国株が大幅下落したことに支えられた。この日の30年債入札がやや不調に終わったことが長期債相場への重しとなり、午後は上昇幅が抑えられた。

  ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りは前日比3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.39%。

  30年債入札の最高落札利回りは3.05%と、発行前取引の利回りを1.3bp上回った。投資家の需要を測る指標の応札倍率は2.19倍で昨年11月以来の低水準となった。プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)の落札に占める割合は35.6%と、昨年9月以来の高さに達した。

  長期債は30年債入札後に他の年限に比べ伸び悩んだあと、引けにかけてやや持ち直した。5年債と30年債のイールドカーブは小幅にスティープ化(利回りは約0.5bp拡大)した。

  米株式市場では一部百貨店の決算の不振を受けて米国の消費見通しを巡る不安が広がり、S&P500種株価指数が過去最高値から下げた。投資家は12日に発表される4月の米小売売上高に注目している。

  ライトソンICAPのチーフエコノミスト、ルー・クランドール氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、財務省が償還期限50年の超長期債を発行した場合について問われ、50年債は「定期的に入札があるその他の国債ほど流動性は高くないだろう」とし、「現行の入札モデルにはあまり適さない」と指摘。財務省は適切な発行メカニズムを決定するために「かなりの市場調査を行う必要がある」と述べた。
原題:USTs Gain as Early Stock Fall Underpins; Soft 30Y Auction Weighs(抜粋)
原題:U.S. Treasury 30-Year Bonds Yield 3.05% at Auction(抜粋)
原題:Treasury 30-Year Sale Draws Weakest Demand Since November: Chart(抜粋)
原題:50Y Bond ‘Not Very Well Suited’ to UST Auction Model: Wrightson(抜粋) 

◎NY金:続伸、オープン・インタレストは2011年以降で最長の連続減

  11日のニューヨーク金先物相場は続伸。金の未決済建玉 (オープン・インタレスト)は2011年10月5日以降で最長の10営業日連続減少となった。金は週間ベースでは3週連続の値下がりとなる見通し。

  RBCウェルス・マネジメントのマネジングディレクター、ジョージ・ジロ氏は電話インタビューで、「バーゲン・ハンティングは少なくなっているほか、株式市場などより好調な資産への資金流入が増えている」と指摘。「資産配分の担当者らは、金の価格改善が乏しいことを踏まえ、金に資金を振り分けたがらない」と述べた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物6月限は前日比0.4%高の1オンス=1224.20ドルで終了。今月に入ってからは約3.5%下げている。

  銀先物は続伸。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナは上昇、パラジウムは値下がり。
原題:Gold Bulls Retreat at Fastest Pace Since 2011 as Rate Hike Looms(抜粋)

◎NY原油:続伸、在庫減少で-OPEC減産延長観測も強材料

  11日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が続伸。米国の在庫減少に加え、石油輸出国機構(OPEC)加盟2カ国が減産延長でコンセンサスがあるとの認識を示したことが買いを誘った。

  USバンクの投資マネジャー、マーク・ワトキンス氏は電話取材に対し、「恐らく底入れした。先週分の在庫は減少し、投資家はOPEC減産延長観測を織り込みつつある」と指摘した。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は前日比50セント(1.1%)高い1バレル=47.83ドルで終了した。ロンドンICEの北海ブレント7月限は55セント(1.1%)上げて50.77ドル。
原題:Worst Seems Over for Oil as Supply Drops, OPEC Talks Longer Deal(抜粋)

◎欧州株:反落、英中銀の経済予測に無秩序なEU離脱盛り込まれず

  11日の欧州株式相場は軟調。英イングランド銀行(中央銀行)のカーニー総裁が同国の無秩序な欧州連合(EU)離脱は予測に踏まえていないと話し、指標のストックス欧州600指数は3営業日ぶりに下落した。

  ストックス欧州600指数は前日比0.5%安の394.39と、4月18日以来の大幅な下げを記録した。イングランド銀行はこの日、政策金利を据え置くと発表。同行の経済予測がどれだけスムーズなEU離脱を前提としているかを問われたカーニー総裁は、無秩序な離脱プロセスをモデルとしてはいないと回答した。
  MPPM・EKのトレーディング責任者、ギレルモ・ヘルナデス・サンペレ氏は、カーニー総裁が経済予測は「英EU離脱のプランB」に対するものではないと述べたことに相場が反応し、下げ幅を広げたと指摘した。

  ストックス600の業種別指数では、3セクターを除き全て下落。通信株の下げ幅が最も大きかった。個別では、イタリアの銀行ウニクレディトが3.7%高。1-3月の利益がアナリスト予想を上回った。
原題:Europe Stocks Drop as BOE Says No Projections for Messy Brexit(抜粋)

◎欧州債:イタリアやフランス、ベルギーの長期債に売り-新規発行観測で

  11日の欧州債市場では、ドイツ債がほぼ変わらず。朝方は売りが先行したものの、株安などを受けて相場が持ち直した。

  イタリア長期債は朝方の入札を前に売り圧力にさらされた。入札結果は堅調だったものの、30年債は新規発行を巡る臆測が足かせとなり売りが続いた。一方、短期債は上昇し、3年債には力強い実需が見られた-在ロンドンのトレーダー。

  新規発行見通しはフランスとベルギーの長期債にも引き続き影響を及ぼし、いずれにも強い売り圧力がかかった。イングランド銀行の政策判断は市場にほとんど影響せず、英国債はほぼ変わらず。
原題:Syndication Hope Steepens EGBs; End-of-Day Curves, Spreads (抜粋)

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