【個別銘柄】トヨタ小幅高、ソフバンクやJTは上昇、シスメクス急落

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11日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  トヨタ自動車(7203):前日比0.7%高の6123円。10日発表の2018年3月期営業利益計画は1ドル=105円を前提に前期比20%減の1兆6000億円と、市場予想2兆3373億円を下回った。同時に発表した自社株買いは発行済み株式総数の1.65%、上限2500億円。クレディ・スイス証券は、会社側の業績計画は為替や台数前提などを踏まえればおおむね妥当で印象はニュートラルとしたが、自社株買い規模は前期並みとみていたため物足りないと指摘した。

  ソフトバンクグループ(9984):2%高の8875円。10日発表の17年3月期純利益は前の期比3倍の1兆4263億円と、市場予想9746億円を上回った。決算会見で孫正義社長は傘下の米スプリントとTモバイルUSとの合併交渉を再開させたい意向を表明。岩井コスモ証券の川崎朝映シニアアナリストは、トランプ政権の規制緩和に絡み米通信業界の再編観測がくすぶる中、一度断念したTモバイルの買収に前向きな姿勢を示したことがプラス材料になっているようだと指摘。米スプリントの業績改善が引き続き確認できた点もポジティブとした。

  JT(2914):2.6%高の3891円。1-3月期営業利益は前年同期比27%減の1490億円と10日に発表。野村証券は、第1四半期は通期計画に対して低い進ちょくだが、計画達成に問題はなかろうと分析。第2四半期以降、コスト削減効果が発現するほか、海外の収益環境も回復に向かうと予想。投資判断は「買い」を継続した。

  シスメックス(6869):9%安の6600円。10日発表の17年3月期営業利益は前の期比15%減の517億円と、市場予想554億円を下回った。18年3月期計画は10%増の570億円で、市場予想は638億円。SMBC日興証券は、前期の現地通貨ベースの売上高伸び率で中国は108.3%と第3四半期累計の113.2%から下がっており、実質的にはマイナス成長で在庫調整が続いている厳しい状態と分析した。

  ジャパンディスプレイ(6740):11%安の212円。4-6月期営業損益は150億円の赤字になる見通しと10日に発表。市場予想は16億円の黒字だった。SMBC日興証券は、営業赤字予想はネガティブサプライズと指摘。度重なる経営陣の変更は現場力をそぎ、成果の顕在化の遅れが続く状況を脱するのはより困難になりつつあると分析した。

  コロプラ(3668):11%高の1205円。16年10月-17年3月期営業利益は73億6700万円と10日に発表。17年9月期計画(110億円)に対する進ちょく率は67%となった。みずほ証券は、サプライズはないが、ポジティブな印象と評価。第3四半期から対戦プレイが特徴のスポーツアクションゲーム「プロ野球バーサス」、横スクロールのアクションゲーム「Project Pani Pani」(プロジェクト名)と新作投入が続くと想定され、注目したいとした。

  タカラトミー(7867):9.2%高の1287円。17年3月期営業利益は前の期比2.9倍の77億4400万円だったと10日に発表。利益率の高い国内玩具で定番商品の「トミカ」や「プラレール」「リカちゃん」が堅調に推移。昨年4月からテレビアニメも始まった次世代ベーゴマ「ベイブレードバースト」、トレーディングカードゲーム「デュエル・マスターズ」など重点商品が大きく伸びた。

  三井金属(5706):7.8%高の403円。10日発表の17年3月期経常利益は310億円と、従来計画の240億円から上振れした。18年3月期計画は前期比3.4%減の300億円を見込むものの、SMBC日興証券は、在庫影響を除くベースでみると会社側は実質19%増益を見込んでいると指摘。極薄銅箔の成長、カセロネス銅鉱山の赤字縮小計画が確認されポジティブと評価した。

  横河電機(6841):6.9%高の1928円。17年3月期営業利益は前の期比20%減の316億円だったと10日に発表。18年3月期計画は前期比14%増の360億円。クレディ・スイス証券は、前期は株式市場の懸念を覆す好決算と評価。第4四半期(1-3月)の受注高が前年同期比14%増となったことを受け、受注は急回復をみせておりポジティブな印象とした。

  カシオ計算機(6952):5.2%高の1723円。10日発表の17年3月期営業利益は前の期比27%減の306億円と、市場予想292億円を上回った。18年3月期計画は前期比11%増の340億円。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、前期営業利益が同証予想の291億円を上回ったことに加え、第4四半期に主力のコンシューマ事業が16年3月期第3四半期以来初めて前年同期比で増益になった点をポジティブに評価した。

  テルモ(4543):4.4%高の4360円。10日発表の17年3月期営業利益は前の期比6.3%減の766億円と、従来計画710億円や市場予想734億円を上回った。18年3月期計画は前期比7.1%増の820億円。SMBC日興証券は、アクセスデバイスやニューロなどのカテーテル製品の販売好調が価格維持や販促費の抑制につながっている点は特に評価したいと指摘した。

  NTTデータ(9613):2.9%高の5780円。17年3月期営業利益は前の期比16%増の1171億円だったと10日に発表。18年3月期計画は前期比2.5%増の1200億円。6月末の株主を対象に1株を5株に分割すると発表した。メリルリンチ日本証券は、前期第4四半期の受注高が前年同期比13%増と大型案件の反動減を見込んだ同証前提の3%減を上回り、受注が想定以上に好調に推移している点は好印象と指摘した。

  ディスコ(6146):2.9%高の1万8900円。10日発表の17年3月期営業利益は前の期比3.3%増の313億円と、従来計画から2.1%上振れした。参考値として公表していた4-6月期営業利益見込み116億円を123億円に上方修正。4-9月期営業利益計画は前年同期比43%増の213億円とした。SMBC日興証券は、4-6月期の収益は過去最高の公算大、7-9月期計画は保守的な印象と指摘した。

  サンケン電気(6707):14%安の478円。18年3月期営業利益計画は前期比23%増の73億円と10日に発表、市場予想は90億2500万円だった。メリルリンチ日本証券は、為替前提が1ドル=105円である点を考慮しても弱い印象は拭えず、ネガティブな印象と指摘。パワーモジュール(PM)、パワーシステム(PS)のコストダウンと収益性改善が当面の課題とみている。

  メガチップス(6875):10%安の2856円。18年3月期営業利益計画は前期比33%減の13億円と10日に発表。市場予想は28億3300万円だった。売上高は3.8%増を見込む半面、積極的に行った海外企業の買収に伴うのれん、無形固定資産の償却費を計上することが損益面で響く。

  新生銀行(8303):8.1%安の194円。10日発表の17年3月期純利益は前の期比17%減の508億円と、市場予想539億円を下回った。18年3月期計画は前期比0.6%増の510億円と市場予想572億円を下回った。SMBC日興証券は、期待された自社株買いが見送りとなった点も併せてネガティブと指摘した。

  参天製薬(4536):7.9%安の1510円。17年3月期営業利益は前の期比60%減の325億円、コアベースでは7.8%減の397億円だったと10日に発表。18年3月期計画は前期比15%増の374億円、コアで11%増の440億円。みずほ証券は、国内眼科薬売上高が予想を下回ったことなどからフルベース、コアベースとも実績は同証予想を下回ったと言及、今期計画も同証予想を下回りネガティブとした。

  ヤマダ電機(9831):5.2%安の565円。10日発表の17年3月期営業利益は前の期比0.5%減の579億円と、従来計画の714億円から19%下振れした。モルガン・スタンレーMUFG証券は、商戦期である1月と3月に積極的なポイント付与や広告宣伝費投入を行い売り上げ獲得を試みたが、それが不発に終わりネガティブと指摘した。 

  小野薬品工業(4528):4.5%安の2337円。18年3月期営業利益計画は前期比50%減の365億円と11日正午に発表。研究開発費やがん免疫治療薬「オプジーボ」に関連する経費の増加などが響く。市場予想は639億円だった。  

  クラレ(3405):6.1%高の1954円。1-6月期営業利益計画を320億円から340億円に6.3%引き上げると11日午後1時に発表。販売好調に伴う操業度上昇が背景。

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