5月10日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドルは対円で上昇、新たな材料模索-ドル指数は小幅低下

  10日のニューヨーク外国為替市場では目立った値動きはなく、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は小幅低下。フランスの大統領選挙が終了し、ポジション調整も一巡したと見られ、トレーダーは新たな材料を模索している。

  今週は11日にイングランド銀行が金融政策会合を開くほか、米国では12日に消費者物価指数(CPI)が発表される。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は10日、ユーロ圏経済が勢いを増していることを認めた上で、景気に刺激を与える取り組みはまだ終わっていないとの認識を示した。 総裁はハーグのオランダ議会で証言し、「景気回復は脆弱(ぜいじゃく)でばらつきのある状態から、堅固で幅広い改善へと進化した」とした上で、「しかしながら、成功を宣言するのは時期尚早だ」と言明した。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対円で0.3%上昇して1ドル=114円28銭、対ユーロでは0.1%高の1ユーロ=1.0868ドルとなっている。ブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.1%低下した。

  トランプ米大統領が連邦捜査局(FBI)長官を解任したが、外為市場に差し迫った影響は見られなかった。トレーダーは解任よりも、財政刺激策を含むトランプ政権が掲げている政策に及ぼす影響に注目している。

  ボストン連銀のローゼングレン総裁は、「経済が私の予測通りに進展するとの想定で、バランスシートの規模の緩やかな縮小とともに、年内残りの期間に3回政策金利を引き上げるのはなお妥当だ」と語った。
原題:Dollar Pares Loss, Euro Drops Toward 200-Day Moving Average(抜粋)

◎米国株:S&P500種が小幅高、終値で最高値更新-エネルギー高い

  10日の米株式市場ではS&P500種株価指数が小幅高となり、終値で過去最高値を更新した。トランプ米大統領は前日にコミー連邦捜査局(FBI)長官を突然解任したが、市場の反応は限定的だった。この日は原油相場が1バレル=47ドル超に上昇したことを手掛かりに、エネルギー株が買われた。

  S&P500種は朝方に下げていたが、午後は堅調に推移。原油相場が大きく上げたことを材料にエネルギー株主導で上昇した。

  S&P500種株価指数は前日比0.1%高の2399.63。ダウ工業株30種平均は32.67ドル(0.2%)安の20943.11ドル。

  投資家はこの日、原油の反発や企業決算に注目。コミー氏解任の政治的影響に関心が集まる一方、トランプ大統領の政治アジェンダへの影響は概してわずかと市場では捉えられた。

  S&P500種の業種別11指数ではエネルギー株指数が1.1%高。原油相場は3.2%高と、1日の上げとしては年初来最大となった。このほか不動産や公益事業も上げた。

  情報技術株も高い。特にエヌビディアの上げが目立った。同銘柄は出来高も過去30日平均の4.5倍となった。

  このほかS&P500種構成銘柄で商いが大きかったのはコティやプライスライン・グループ、エレクトロニック・アーツなど。いずれも過去30日平均の3倍以上だった。

  シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー指数(VIX)は10.2に上昇したが、なお1993年以来の低水準付近にある。
原題:U.S. Stocks Boosted by Oil Rally as Dollar Slips: Markets Wrap(抜粋)
原題:MARKET WRAP: U.S. Stocks End Little Changed as Energy Advances(抜粋)
原題:U.S. Equities Little Changed as VIX Drops After Comey Ouster(抜粋)

◎米国債:続落、10年債入札不調-序盤のリスクオフの動き帳消しに

  10日の米国債相場は続落。序盤は北朝鮮の核実験計画を巡る緊張やコミー米FBI長官の解任を受けた安全逃避買いが広がったが、10年債入札で最高落札利回りが発行前取引の利回りを1.8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上回ったことを受け、売りが優勢となった。

  ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りは前日比2bp高い2.41%。

  10年債入札では、外国の中央銀行や投資信託を含む間接入札者の落札に占める割合が昨年12月以来最低となった。投資家の需要を測る指標の応札倍率は2.33倍で、最近の平均(2.41倍)を下回った。

  米ダブルライン・キャピタルのジェフリー・ガンドラック最高投資責任者(CIO)は入札結果について、「ひどい」と指摘した上で、10年債利回り「2.17%で強気に転じ、1.5%が目標などと話していた投資家は皆どこに行った?」とツイートで指摘した。

  10年債入札の前、ボストン連銀のローゼングレン総裁は当局が年内あと3回利上げするのが「妥当だ」と述べ、米国債価格を圧迫した。

  米国債のボラティリティー(変動性)の指標とされるメリル・オプション・ボラティリティー・エスティメート(MOVE)指数は9日に55.2203と、2014年8月以来の低水準をつけた。フランス大統領選と5月の米連邦公開市場委員会(FOMC)が過ぎ、債券トレーダーの間に落ち着きが広がっていることを示唆している。
原題:USTs Drift Lower After Soft 10Y Auction, Erasing Risk-Off Bid(抜粋)
原題:Gundlach Takes Shot at Bond Bulls After ‘Lousy’ 10-Year Auction(抜粋)
原題:Bond Market Volatility Plunges to Lowest Since August ’14: Chart (抜粋)

◎NY金:反発、北朝鮮や米FBI長官解任を巡る不透明感で

  10日のニューヨーク金先物相場は反発。過去2週間余りで最大の上げとなった。北朝鮮が核実験を計画しているとの報道や、コミー米FBI長官解任を受けて不透明感が強まった。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物6月限は前日比0.2%高の1オンス=1218.90ドルで終了。

  「不可解なコミー長官解任や北朝鮮のミサイル問題を背景に、安全資産への逃避需要が再び強まった」-アバトレード(ダブリン)のチーフ市場アナリスト、エイドリエン・マーフィー氏。「VIXが23年ぶり低水準となっていることも相まって、金は割安な買い物だ」。

  銀先物も上昇。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナとパラジウムも値上がり。
原題:Gold Futures Rebound on Uncertainty Over North Korea, FBI Firing(抜粋)

◎NY原油:年初来最大の上げ、在庫減少で供給過多懸念が緩和

  10日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が今年最大の上げを記録した。米国の原油在庫が年初来で最大の減少となり、シェール復活で供給過多が長期化するとの懸念が和らいだ。

  マニュライフ・アセット・マネジメント(トロント)のシニア株式アナリスト、キャバン・イー氏は電話インタビューで、「今週の在庫統計も強気な内容となった。米国での生産が上向いているにもかかわらず、原油在庫が予想以上に減少したのは輸入が減ったためだ。石油製品の在庫も減少し、力強い需要を示唆している」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は前日比1.45ドル(3.16%)高い1バレル=47.33ドルで終了。昨年12月1日以来の大幅高となった。ロンドンICEの北海ブレント7月限は1.49ドル(3.1%)上げて50.22ドル。
原題:Oil Had Its Best Day This Year as Supply Drop Eases Glut Concern(抜粋)

◎欧州株:続伸、米原油在庫減少で石油株が上昇

  10日の欧州株式市場は上昇。米原油在庫統計が今年に入り最大の減少を示したことを好感し、石油株が買われた。

  指標のストックス欧州600指数は前日比0.2%高の396.45で終了。同指数は世界的なリフレ期待やフランス大統領選通過で波に乗っている。

  ストックス600指数の石油株指数は0.9%上昇した。米エネルギー情報局(EIA)の統計によると、同国の原油在庫は先週525万バレル減少した。この減少幅はブルームバーグが調査したアナリスト予想(200万バレル減少)の2倍以上。

  一部の銘柄は決算に反応した。英不動産会社のバラット・デベロップメンツは通期利益がアナリスト予想の上限になる公算が大きいとの見通しを示し、2.3%高。英通信会社トークトーク・テレコム・グループは減配を発表し、7.5%安と急落した。
原題:Europe Stocks Widen Gains as Oil Shares Rise on Inventories Drop(抜粋)

◎欧州債:上昇、ブル・フラット化進む-米FBI長官解任で安全志向

  10日の欧州債市場では、ブル・フラット化が進んだ。トランプ大統領によるコミーFBI長官の解任で朝方から質への逃避を求める動きが続き、ドイツ債が上昇。新規発行の発表がなかったフランスやベルギーの長期債も買われた。

  フランスとベルギーの30年債利回りはそれぞれ4bp低下。新規発行の観測から週初はいずれも売られていた。ポルトガル債も5-10年債を中心に堅調。ロンドン時間朝方に実施された入札で力強い需要を集めたことが材料視された。

  ギリシャ2年債利回りはアテネ時間午後5時45分現在で2bp低下の5.46%。月初からの低下幅を92bpに広げた。この日行われた短期債入札では応札倍率が1.61倍と、チプラス政権誕生後の最高を付けた。
原題:Long-End Semi-Core Bonds Rally; End-of-Day Curves, Spreads (抜粋) Greek Bill Demand Touches Highest Since 2015 as Stocks Rally (1) (抜粋)

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