東ガス株上昇、最大のライバル東電EPの値引率低く-ガス自由化

  • 東ガス株終値、5カ月ぶりの高値-9日の東電EP料金発表受け
  • 関東の切り替え申込件数は関西の10分の1、短期的に競争低調か

4月に始まった都市ガス小売り完全自由化で新規参入者との競争にさらされる東京ガスの株価が5カ月ぶりの高値を付けた。同社の供給エリアに新規参入する東京電力エナジーパートナーが今月9日に公表したガス小売料金の値引率は既に参入している企業に比べて低く、当面は東ガスの牙城が守られる可能性が高まったためだ。

  10日の東ガス株終値は551.5円とおよそ5カ月ぶりの高値だった。7月に東ガス供給エリア内で都市ガス小売り販売を始める東電EPの料金は、ベース部分で東ガスの旧料金に比べて3%安と、先行して参入した日本ガスの同5%安に劣る水準。旧料金の1.5%分をポイントで還元する新料金を追加した東ガスは同料金を年度内は継続する方針で、東電EPの料金体系が経営に与える影響を精査している。

  今年4月に始まった都市ガス小売りの完全自由化により、関東で1000万件超の顧客基盤を持つ東ガスに対抗し、2017年度に日ガスは11万件、東電は4万件の顧客獲得を目指している。経済産業省によると、4月21日時点の切り替え申込件数は、大阪ガスと関西電力を中心に値引き競争が繰り広げられた関西で12万件を超えたのに対し、関東はこの10分の1程度にとどまっている。

  大和証券の西川周作アナリストは10日の東ガス株の上昇について、東電EPのガス小売料金の東ガスと比べた値引率が小幅にとどまったことや、東電EPは当面設備上の問題で顧客獲得数に限界があることなどが意識された部分もあると指摘。首都圏のガス市場における競争について「値引率の観点から、短期的に低調になる可能性がある」とコメントした。

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