ソフトバンク:前期1兆4263億円と最高益-国内通信に投資も貢献

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  • 1兆円は通過点「利益も1兆、2兆と数えていくように」-孫社長
  • 10兆円規模のビジョンファンド設立、「内容詰まり、時間の問題」

ソフトバンクグループの2017年3月期の連結純利益(前期、国際会計基準)は前年同期の3倍に当たる1兆4263億円と1兆円の大台に乗せ、過去最高を更新した。堅調な国内通信事業や拡大を続けている海外事業が貢献、出資先企業の株式売却益なども利益を押し上げた。

  発表資料によると、前期の営業利益は同13%増の1兆260億円、売上高は0.2%増の8兆9010億円だった。純利益はアナリスト18人の予想平均9746億円を大幅に上回った。18年3月期(今期)の業績予想は開示していない。

  決算会見で孫正義社長は、1兆円を大幅に超えた前期の純利益について、「1兆円を初めて上回った。記念すべき数字だ」と言及。その上で「通過点だ。これから利益も1兆、2兆と数えるようにしていく」と意欲を見せた。国内通信や米通信子会社スプリントがけん引し、営業利益も拡大を続けると見通した。

  前期は主力の国内通信事業が好調を維持したほか、スプリントの業績が下期から改善。前期中に買収した米半導体設計会社ARM(アーム)の収益も貢献した。投資関連では出資先の中国ネット通販アリババ・グループ・ホールディングやフィンランドのゲーム会社スーパーセル株式の売却益約7600億円が寄与した。

  孫社長は、テクノロジー関連投資に向けた10兆円規模のビジョンファンド設立について「粛々と進めている。内容はほとんど詰まってきており、もう時間の問題だ」と述べた。また東芝が進めるメモリー事業売却に関連し、「いろいろと相談を受けているのは事実だが、あくまでわれわれは主役ではなく、鴻海やアップルが中心になって検討する案件だ」と指摘した。

  米投資銀行キャンター・フィッツジェラルドの根間尚志アジアリサーチ・ヘッド(香港在勤)は、ビジョンファンドとソフトバンクとの関係について、今後出資先を連結化したり、グループの事業再編に活用していけば「イメージ先行ではあるが、世界的にかなり大きなITグループになる可能性もある」と期待感を示した。

(第3、5、7段落に孫社長や専門家のコメントを追加しました.)
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