5月9日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル続伸、米10年債利回りの上昇で-ユーロは下落

  9日のニューヨーク外国為替市場でドルが続伸。トレーダーは日米欧の金融政策軌道の違いを見極めながらポジションを調整している。

  米10年債利回りが上昇し、ドル上昇を支えた。トレーダーは米金融当局が6月に政策金利を引き上げるとの観測を強めている。ユーロは下落、対ドルで1ユーロ=1.0865ドル付近に下げた。フランス大統領選挙後のユーロの値動きに失望し、ヘッジファンドなどがロングポジションを手じまったと関係者は語った。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対円で0.6%上昇して1ドル=113円98銭、対ユーロでは0.5%上げて1ユーロ=1.0874ドル。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.4%上昇。前日は0.5%上げていた。

   フランス選挙通過で安全逃避の取引が解消され、スイス・フランは一時下落した。日本銀行の黒田東彦総裁が強力な金融緩和の推進を続ける方針をあらためて示したことから、円は売り圧力を受けている。

  カンザスシティー連銀のジョージ総裁は、連邦公開市場委員会(FOMC)は年内にバランスシートの再投資縮小を開始するべきだとの認識をあらためて表明。プロセスとしては住宅ローン担保証券市場を(MBS)および米国債の縮小から始め、「自動操縦」のような形で縮小を継続していくべきだとした。

  またボストン連銀のローゼングレン総裁は「十分な移行期間を経れば(MBS市場を)それほど混乱させることはないと思う」と述べた。
原題:Dollar Leads Gains Among G-10 Peers as Euro Remains Below 1.0900(抜粋)

◎米国株:総じて下落、北朝鮮めぐる報道嫌気-ナスダックは最高値

  9日の米株式相場は総じて下落。金や原油といった商品が値下がりしたことから、素材やエネルギー関連が売られた。また終盤に北朝鮮が6回目の核実験を実施するとの一部報道が広がったことも相場を押し下げた。株式市場のボラティリティーは24年ぶり低水準付近にとどまった。

  S&P500種株価指数は一時、日中ベースの最高値を更新したが、結局下げて終わった。一方でテクノロジー株が大きく上げる中でナスダック総合指数は最高値を更新した。
  S&P500種株価指数は前日比0.1%安の2396.92。ダウ工業株30種平均は36.50ドル(0.2%)下げて20975.78ドル。ナスダック総合指数は0.3%上昇の6120.59。 

  英スカイが報じたところによれば、北朝鮮のチェ・イル駐英大使は、同国が6回目の核実験を実施すると述べた

  同大使は「米国はわが国を先制攻撃できない。米国が少しでも動けば、われわれは米国のあらゆる利用可能な戦略的資産を灰にする用意がある」と語った。

  シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー指数(VIX)は前日からやや上昇したが、なお1993年以来の低水準付近にある。

  S&P500種の業種別11指数では、一般消費財・サービスが0.5%高と最も上げた。一方で金融が0.5%安となったほか、公益事業や電気通信サービス、不動産なども値下がりした。

  この日上昇が目立った個別銘柄はマリオット・インターナショナルやCBOEホールディングス、アナログ・デバイセズ、ユナイテッド・コンチネンタルなど

  一方で下げが目立ったのはシールドエアー、テグナ、ケロッグなど

  S&P500種構成銘柄の売買高は30日平均を約6.4%下回った。売買高の目立った銘柄はシールドエアやバクスター・インターナショナル、テグナ、キャタピラーなど
原題:U.S. Stocks Mixed as Oil Slumps, Dollar Advances: Markets Wrap(抜粋)
原題:U.S. Stocks Dip on North Korea Threat as Consumer Shares Advance(抜粋)

◎米国債:続落、入札や社債発行が重し-北朝鮮報道で下げ幅縮小

  9日の米国債相場は小幅続落。入札と投資適格級の社債発行を受けて売りが優勢になった。ただ、北朝鮮当局者の発言を巡る報道を受け、終盤で下げ幅を縮小した。

  ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りは前日比1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.40%。

  3年債入札では最高落札利回りが1.572%と発行前取引の利回りを1bp上回り、やや不調な結果となり、米国債相場は圧力を受けた。

  さらに、欧州中央銀行(ECB)の政策正常化が「間もなく」始まるとのショイブレ独財務相のタカ派的な発言を受けてドイツ国債が一段安となったことも、米国債への重しとなった。

  ただ英スカイ・ニュースが北朝鮮のチェ・イル駐英大使の話を報じると、米国債相場は取引終盤で下げ渋った。同大使は北朝鮮が米国の戦略資産を「灰にする用意がある」と述べ、6回目の核実験を断行する準備をしていると語ったという。

  短期債は序盤に中央銀行からの買いを集め、長期債をしのぐパフォーマンスを見せたが、それは3年債入札後に巻き戻された。
原題:USTs Trade Heavy Into Refunding Auctions, IG Issuance Weighs(抜粋)
原題:USTs Drift to Lows After Soft 3Y Auction; Bund Futures Weigh(抜粋)

◎NY金:下落、ほぼ2カ月ぶり安値-米金利上昇の見通しで

  9日のニューヨーク金先物相場は下落。ほぼ2カ月ぶりの安値となった。欧州の政治不安が和らぐ中、米金利上昇の見通しに投資家の関心が移った。

  「金は引き続き下げており、不安の解消が続いていることに圧迫されている」-RBCウェルス・マネジメントのマネジングディレクター、ジョージ・ジロ氏。「新たな政治的あるいは地政学的な問題やインフレは見られない」。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物6月限は前日比0.9%安の1オンス=1216.10ドルで終了。一時は1214.90ドルと、中心限月としては3月15日以来の安値をつけた。銀先物も下落し、1980年以降で最長の16営業日続落。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナとパラジウムも値 下がり。
原題:Gold Slips to Lowest in Almost Two Months on Fed Outlook (抜粋)

◎NY原油:反落、リビアの生産回復で-減産効果を弱める

  9日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が反落。世界的な供給過多の解消に向けて石油輸出国機構(OPEC)が取り組む中、リビアの原油生産が約2年ぶりの高水準に達したことが嫌気された。

  エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・キャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は電話取材に対し、「リビアの生産が急速に戻し、相場に大きな打撃となっており、こなすのは難しいだろう」と指摘。「OPECは前日にいろいろ試みたが、相場はあまり動かなかった。減産合意の効果に対する懐疑的な見方は強い」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は前日比55セント(1.18%)安い1バレル=45.88ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント7月限は61セント(1.2%)下げて48.73ドル。
原題:Oil Falls as Libyan Revival Seen Hobbling OPEC Bid to Curb Glut(抜粋)

◎欧州株:上昇、銅価格に鉱業株がつれ高-銀行・自動車株は値下がり

  9日の欧州株式相場は上昇。鉱業株が反発した。企業決算に注目が集まった。

  指標のストックス欧州600指数は前日比0.5%高の395.81で終了。銅価格の上昇を追い風に鉱業株が買われた。一方、銀行株や自動車株は値下がりした。ストックス600指数はこの日も含めた直近4営業日のうち3日で上昇したことになり、米国株とのバリュエーションの差を縮めた。
  ブラックロックの最高投資ストラテジスト、リチャード・ターニル氏はリポートで、世界的に企業業績の回復が「目覚ましい」と指摘。欧州株の上昇余地は米国株より大きいと見込み、株式ポートフォリオを地理的に分散させるよう勧めた。

  個別ではドイツの肥料メーカー、K+Sが1.6%高。1-3月の営業利益が市場予想を上回った。
原題:European Stocks Gain as Miners Rally Amid Copper Prices Rebound(抜粋)

◎欧州債:中核国・準中核国の利回り曲線スティープ化、英国債が大幅安

  9日の欧州債市場では、ドイツ債が終盤にかけて下落した。近い将来に新規発行があるとの観測からフランス、ベルギーも軟調で、中核国や準中核国の国債のイールドカーブはスティープ化した。

  欧州株式相場が寄り付きから反発したことに加え、オーストリア、オランダ、ドイツの国債入札が実施されたため、中核国の国債に売り圧力がかかった。

  イタリア国債では次回の国債入札を織り込む動きが続いた。この入札に含まれた30年債が売られた一方、除外された15年債は持ち直した

  英国債はドイツ債との利回り格差が約4bp拡大。英10年債利回りが1.20%付近に上昇し、先物市場で短期筋がロングを手じまう動きが見られた-トレーダー。
原題:Curves Steepen on Deal Expectation; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE