出光と昭シェル:3年内に年250億円の利益創出-統合前に先取り狙う

  • 創業家の了解いつ得られるのか分からない、協業で時間を有効活用
  • 7製油所の生産計画システム構築、製品や半製品の融通を実施

出光興産昭和シェルは9日、原油の精製や石油製品の供給などの分野でアライアンスを組むと発表した。出光創業家の反対により両社の経営統合が進まない中、協働事業で実績を示し、創業家に理解を求める。

  両社は9日付でアライアンスに関する趣意書を締結。経営統合後5年以内に目指していた統合効果年間500億円のうち、アライアンスによって今年4月から3年以内に同250億円以上のシナジー創出を先取りする狙い。両社で重複する分野である原油調達、精製、供給、物流、販売、管理部門で協業を行う。

  出光興産の丹生谷晋取締役は9日の記者会見で、「創業家からいつ了解が得られるのかの確信は全くない」とし、経営統合実現までの時間を有効に使うべく各事業分野での協業を進めると話した。両社の企業文化の違いなどを理由に経営統合に反対している出光創業家に対しても、協業の実績を示していくことは「最大の解決策になる」との考えを示した。

  具体的には、両社の7製油所で統合した生産計画システムを構築し、10月から運用を開始するとともに、各製油所間で石油製品や半製品の相互融通を行い、供給分野で年間120億円の提携効果を挙げることを目指す。また、5月積みから原油タンカーの共同配船を始め、10月には石油製品の出荷基地の相互利用や共同配送を実施し、合計で年間250億円以上の協業効果を挙げる方針。

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