日本株4日ぶり反落、急伸反動と決算再開見極め-輸出、素材売られる

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  • 日経平均、4月安値から1カ月弱で1500円超上げる
  • シカゴVIXが24年ぶり低水準、リスク警戒度の低下は下支え

9日の東京株式相場は4営業日ぶりに反落。前日に急伸し、年初来高値を付けた反動から売りが先行したほか、大型連休明けに再開した主要企業の決算発表を見極めようとの姿勢も強まった。輸送用機器など輸出株、鉄鋼や非鉄金属など素材株中心に安い。

  半面、今期純利益計画を上方修正したドンキホーテホールディングスなど小売株のほか、建設や医薬品株など内需セクターは相対的に堅調。株価指数の下げ幅は限られた。

  TOPIXの終値は前日比4.09ポイント(0.3%)安の1581.77、日経平均株価は52円70銭(0.3%)安の1万9843円。

  明治安田アセットマネジメントの杉山修司チーフストラテジストは、「ファンダメンタルズの堅調さは織り込まれ、さらに株価を一段と押し上げる材料に欠ける」と指摘。全体として良好な国内企業決算は下支え要因だが、「期待されていたトランプ米政権の政策が出ない限り、米長期金利の上昇や円安、日本株高のさらなる進行は見込みにくい」との認識を示した。

東証

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  8日の取引でTOPIX、日経平均はともに年初来高値を付け、日経平均は4月の直近安値から1カ月弱の間に1500円以上上げていた。米国経済の堅調ぶりやフランス大統領選の穏当な結果をひとまず相場に織り込んだ中では、急ピッチな上昇の反動を警戒した売りが出やすかった。

  東洋証券の大塚竜太ストラテジストは、「前日の日本株上昇は先物主導で、短期的な売買も出てきている。心理的節目の日経平均2万円を前に、戻り待ちの売りも出やすい」と言う。

  また、大型連休も終わり、きょうから主要企業の決算発表が相次ぐ。東京証券取引所の集計で、9ー12日にかけ東証1部市場で900社以上が2017年3月期本決算の発表を予定している。野村証券投資情報部の小高貴久エクイティ・マーケット・ストラテジストは、「前日に米国景気の好調さなどを織り込み、きょうは次の材料待ち。きょうから決算発表が再び相次ぐため、今積極的に買う理由はない」と話した。

  ただし、午前の取引では主要株価指数がプラス圏で推移する場面もあるなど、相場全体の下方圧力は限られた。米国株投資家の恐怖心理を示すシカゴ・ボラティリティー指数(VIX)は9.8と、1993年以来の低水準となり、マーケットにおけるリスク警戒度は低下。為替の落ち着きも下支え役を果たした。8日の米10年債利回りが2.39%と前週末比3.8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇した中、きょうのドル・円は1ドル=113円30銭台と3月17日以来のドル高・円安水準を付けた。

  東証1部33業種は輸送用機器、鉄鋼、非鉄金属、海運、鉱業、証券・商品先物取引、化学、不動産、銀行など21業種が下落。空運や金属製品、建設、医薬品、パルプ・紙、小売など12業種は上昇。売買代金上位では、今期の営業利益見通しが市場予想を下回ったSUBARUのほか、トヨタ自動車や東京エレクトロン、コマツ、三菱商事、新日鉄住金が安い。半面、東芝や東京電力ホールディングス、IHI、小野薬品工業は高い。

  • 東証1部の売買高は19億9090万株。売買代金は2兆6103億円
  • 上昇銘柄数は918、下落は950
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