5月8日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドルが上昇、トレーダーは均衡水準や新たな材料を模索

  8日のニューヨーク外国為替市場でドルが主要10通貨全てに対して値上がりした。米国債市場で10年債利回りが上昇したことが背景にある。先週発表された米雇用統計が強い数字となったほか、フランスの選挙通過でリスクが消失したことを踏まえ、市場は新しい材料と均衡水準を模索している。

  フランス大統領選の決選投票で独立系のマクロン前経済・産業・デジタル相が勝利し、ユーロが昨年11月以来の高値に上昇するとトレーダーは早々と利益を確定した。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は4月12日以来の高水準に上昇した。市場の関心は次回連邦公開市場委員会(FOMC)と欧州で予定されている次の選挙へと移った。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対円で0.5%上昇して1ドル=113円26銭、対ユーロでは0.7%上昇して1ユーロ=1.0924ドルとなっている。    

  フランスの大統領選挙が終了し、トレーダーは来月実施される議会選挙の動向を見極めることになる。マクロン氏が選挙で勝利したものの、同氏の政党は国民議会(下院)でどれほど支持を得られるかは不透明のままだ。

  英国では6月8日に総選挙が実施される。この日は欧州中央銀行(ECB)の金融政策決定会合の日でもある。さらに米国では翌週に連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれる。アナリストの間では25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の利上げ見通しが強い。

  朝方のドルは112円40銭まで下げる場面もあった。国内トレーダーによると、ゴールデンウィーク中の円下落を受けて利益確定のドル売りやヘッジに動いたのが背景だ。
原題:Dollar Gains as Traders Seek Equilibrium Levels, Fresh Drivers(抜粋)
 

◎米国株:ほぼ変わらず、仏大統領選受けボラティリティーは低下

  8日の米株式市場で主要株価指数はほぼ変わらず。過去最高値付近での推移となった。フランス大統領選挙で中道のマクロン候補が勝利しポピュリズムの勢いが阻止されたことで、金融市場ではボラティリティーが低下した。

  S&P500種は一時、日中ベースでの最高値を更新する場面もあったが、終値ではほぼ横ばいとなった。

  S&P500種株価指数は前週末比ほぼ変わらずの2399.38。ダウ工業株30種平均は5.34ドル上げて21012.28ドル。

  シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー指数(VIX)は9.8に下げ、終値で1993年以来の低水準となった。

  S&P500種の業種別11指数ではエネルギー株が0.7%高と最も上昇。原油相場の値上がりが手掛かりとなった。一方で下げが大きかったのは素材やヘルスケアだった。

  S&P500種構成銘柄の売買高は30日平均を7.5%下回った。売買高の多かった個別銘柄はタイソン・フーズ、コーチ、ニューウェル・ブランズ、バリアン・メディカル、サーモフィッシャーで、30日平均の2.5倍以上となった。
原題:U.S. Equities Unchanged After French Vote as VIX Dives Below 10(抜粋)
原題:U.S. Stocks Mixed, Dollar Gains After French Vote: Markets Wrap(抜粋)

◎米国債:下落、インテルなど投資適格級の社債発行が圧迫要因に

  8日の米国債相場は年限を問わず軒並み下落。先物終了直後の指標銘柄の利回り上昇幅は1.5から3.5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)。目立った取引材料はなかったが、今後数週間に投資適格級社債の発行が増えるとの見通しが朝方に重しとなり、その基調が終日持続した。

  ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りは前日比3.8bp上昇の2.39%。

  インテルが10年債、30年債を合計65億ドル(約7400億円)起債すると発表したのをはじめ、投資適格級社債が133億ドル相当発行される予定が明らかになり、午前の取引で米国債価格を圧迫した。市場が織り込む利上げの確率が今や80%となった米連邦公開市場委員会(FOMC)の6月会合を控え、低金利を確定させる社債発行の動きが活発化しており、米国債はそれに整合する値動きとなった。

  米クリーブランド連銀のメスター総裁は8日、シカゴで講演後にブルームバーグ・ニュースに対し、「当局がかなり後手に回っているとは思わない」と述べ、「当局が目標に向かって前進し続けている今の環境では、金利を引き上げる必要がある。そうしなければ後れを取ることになり、その結果は決して良いとは言えないものとなる」と指摘した。

  7日投開票のフランス大統領選挙で中道のマクロン候補が勝利しポピュリズムの勢いに歯止めがかかったとの見方で、金融市場ではボラティリティーが低下。フランスの長期債には新規資金の買いが入り横ばいとなった。
原題:Treasuries Pressured as IG Issuance Expectations Ramp Up(抜粋)
原題:Treasuries Erase Gains at Futures Open; Intel Offering Weighs(抜粋)
原題:Fed’s Mester Sees U.S. Economy Warranting Gradual Rate Increases(抜粋)
原題:U.S. Stocks Mixed, Dollar Gains After French Vote: Markets Wrap(抜粋)
原題:Bunds Steady After Choppy Session; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

◎NY金:ほぼ変わらず、マクロン氏勝利後ショートカバーの動き

  8日のニューヨーク金先物相場はほぼ変わらずで終了。仏大統領選にかけて親欧州連合(EU)のマクロン氏利を見込んで構築された弱気なポジションが手じまわれた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物6月限は前週末比0.1%未満上げて1オンス=1227.10ドル。

  備考:ヘッジファンドは金に対する弱気なポジションを2日終了週に2週連続で拡大。

  マクロン氏勝利は「市場参加者の間で大方予想されていた」-インテーザ・サンパオロが調査リポートで指摘。「投資家がショートポジションを一部解消したのに伴い、金は上昇した」。

  銀先物は0.1%安、1980年以降で最長の15営業日続落。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナは上昇、パラジウムは下落。
原題:Gold Little Changed After Macron’s Win Spurs Short- Covering(抜粋)

◎NY原油:小幅続伸、サウジとロシアが減産延長を示唆

  8日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が小幅続伸。世界的な供給過多はすぐには解消されないとの見方が広がる中、サウジアラビアとロシアは減産延長を示唆した。

  石油輸出国機構(OPEC)は25日の会合で減産を下半期も継続するかどうかを決定する。TDセキュリティーズの商品戦略責任者バート・メレク氏(トロント在勤)は電話インタビューで、サウジとロシアからのコメントがOPEC会合が開かれるまで相場の支援材料になる可能性はあるとしながらも、相場が大きく反発するには延長合意の確認が必要だと指摘。「合意に達し、実際の在庫データにそれが表れ始めない限り、トレーダーはこれについて過度に楽観しないだろう」と語った。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は前営業日比21セント高い1バレル=46.43ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント7月限は24セント上げて49.34ドル。
原題:Oil Closes Above $46 as Saudis, Russia Seek to Quell Glut Fears(抜粋)

◎欧州株:小幅安、マクロン氏当選すでにほぼ織り込み済みか

  8日の欧州株式相場では、指標のストックス欧州600指数が小幅安で引けた。フランス大統領選挙で中道のマクロン候補が勝利したものの、世論調査が一貫して示していた今回の結果を市場はほぼ織り込み済みだったことを浮き彫りにした。

  ストックス欧州600指数は前週末比0.1%安の394.04で終了。ユーロ・ストックス50指数は0.5%安。過去2営業日で力強く上昇していたフランスのCAC40指数は0.9%安と反落した。業種別では不動産と旅行関連の上げが目立ち、鉱業株の下落を相殺した。
  ユーロ圏の株式はフランス大統領選の第1回投票終了後からすでに上昇基調にあった。ストックス600指数の年初来上昇率は依然9%に上る。

   マクロン氏の大統領選勝利について、世論調査で大差での勝利が再三予測されていたため株式市場にはほぼ織り込まれていたと主張するアナリストもいる。バンクハウス・ランプの株式ストラテジスト、ラルフ・ツィマーマン氏はリポートで「全体的に見て、株式の持続的な上昇余地は限定的なはずだ」と指摘した。
原題:Europe Stocks Hold Steady as Macron Beats Le Pen in French Vote(抜粋)

◎欧州債:ドイツ債ほぼ変わらず、フランス大統領選通過も市場動かず

  8日の欧州債市場では、ドイツ債が不安定な動きの末に前週末とほぼ変わらずの水準となった。フランス長期債も新規資金の買いが入り横ばい。

  フランス大統領選の決選投票から一夜明けた市場は、意外に平穏だった。フランスの銀行株を中心に株式市場が現物取引開始から軟調だったため、ドイツ債先物が朝方は上昇。だが米国債の下落でドイツ債は上げ幅を縮小し、短期資金の売りも加わった-トレーダー。

  イタリア10年債は大幅安。同年限のドイツ債に対するスプレッドは約7bp拡大し、前週末の縮小から動きが反転した。カバー需要が後押しした。

  フランスの選挙リスクが通過し、新規発行が相次ぐ可能性に道を開いたとみられている。アナリストはその可能性がある国としてベルギーを挙げており、同国の30年債は下落が続いている。同国債とフランス債のスプレッドは前週末に2bp拡大したが、この日も再び約2bp広がった。

  • 原題:Bunds Steady After Choppy Session; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)
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