【個別銘柄】田辺三菱薬や日海洋掘削が急騰、オリンパスや大塚H下落

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8日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  田辺三菱製薬(4508):前営業日比9.7%高の2507円。米国食品医薬品局(FDA)が、米子会社の「エダラボン」(一般名)を筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療薬として承認したと5日に発表。ALSの新しい治療薬がFDAに承認されたのは約20年ぶりとなる。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、エダラボンは多発性硬化症治療剤「ジレニア」の特許満了後の成長ドライバーの一つであるため、今回の承認はポジティブな印象と評価。同証はエダラボンの米国ピーク売り上げを2024年3月期に344億円とみている。

  メタンハイドレート関連:日本海洋掘削(1606)が11%高の2387円、鉱研工業(6297)が6.3%高の691円など。4日のNHKによると、資源エネルギー庁が、日本の近海に分布する天然ガスと水が結びついたメタンハイドレートから4年ぶりにガスの取り出しに成功したと発表。SBI証券の藤本誠之シニアマーケットアナリストは、メタンハイドレート関連銘柄の代表格として、日海洋掘削株が反射的に買われたのだろう、と指摘。地下資源開発のボーリングマシンのトップメーカーである鉱研工もメタンハイドレートでも恩恵を受ける可能性があるとみられ買いが集まったとの見方を示した。

  オリンパス(7733):4.7%安の4250円。2日に発表した17年3月期営業利益は前の期比27%減の765億円だった。18年3月期営業利益計画は前期比3.3%増の790億円と市場予想902億円を下回った。SMBC日興証券は、前期の医療事業の営業利益率が第4四半期の需要期にもかかわらず20%弱となった点は特にネガティブ、と指摘。ドイツ証券は投資判断を「ホールド」に格下げした。

  大塚ホールディングス(4578):2.9%安の5086円。抗精神病薬「ブレクスピプラゾール」のアルツハイマー型認知症に伴う行動障害を対象とした2本の臨床試験第3相(フェーズ3)速報で一貫した結果が得られなかったと2日に発表した。野村証券は、このフェーズ3結果は残念で承認の可能性は低いと分析。投資判断を「買い」から「中立」に、目標株価を6300円から6000円に引き下げた。

  大和ハウス工業(1925):5.5%高の3527円。19年3月期を最終年度とする3カ年中期経営計画を見直し、同期の純利益を2200億円程度とする方針だと3日付の日本経済新聞朝刊が報道した。16年5月に策定した目標値1800億円からは2割以上の積み上げで、物流センターや商業施設の建設需要を取り込み、インバウンド増を追い風にホテル事業も強化するという。

  ファーストリテイリング(9983):4.4%高の3万7590円。4月の国内ユニクロ事業の既存店売上高は前年同月比6.2%増だったと2日に発表した。ブラトップやアンクルパンツなど夏物商品の販売が好調だった。メリルリンチ日本証券は、昨年は1.3%増、2年前は19.3%増とハードルも高い中、ポジティブな印象と評価。5月に関しては過去4年連続で高い増収率を達成してハードルは高いものの、ゴールデンウィーク商戦開始が昨年より1週間遅いことはポジティブ要因とも指摘した。

  良品計画(7453):6.9%高の2万6590円。4月の直営既存店売上高は前年同月比8.9%増と2日に発表、衣服・雑貨では定番商品や春物商品が伸びた。ドイツ証券は、天候に恵まれたこともあり、他社同様に衣服・雑貨が好調に推移したと指摘、特に新生活シーズンの繁忙期である3月、4月に生活雑貨の販売が好調に推移した点は株式市場での安心材料になったと評価。

  アダストリア(2685):6.3%高の2986円。4月の国内既存店売上高は前年同月比6.4%増だったと2日に発表。3月は同0.9%増だった。全国的に好天で春物中心に売り上げを伸ばした。

  ペプチドリーム(4587):7.5%高の6200円。米医薬品大手ブリストル・マイヤーズ・スクイブの新薬パイプライン表に同社の「PD-L1ペプチド」の記載がなかったことを受け、一部アナリストらが同候補品の開発中止の可能性などを指摘していた問題を受け、ペプチD社長が「当社が認知しない状況での開発中止はない」とのコメントを8日に発表した。懸念の後退を受けた買いが入った。

  鉄鋼:新日鉄住金(5401)が0.3%安の2519円、JFEホールディングス(5411)が0.3%安の1889円など。米国国際貿易委員会(ITC)は5日、日本など8カ国・地域からの炭素・合金鋼板の輸入品が米鉄鋼業界に大きな損害を与えていると認定。これを受け、米商務省は同国・地域からの輸入品に反ダンピング(不当廉売)関税を課すことになる。岡三証券投資戦略部の小川佳紀シニアストラテジストは、業績への影響は不明だが、不透明感があり日本の鉄鋼株にはマイナス、と指摘した。 

  アピックヤマダ(6300):100円(17%)安の490円ストップ安。15日に予定していた17年3月期決算の発表を延期すると7日に発表した。同期売り上げに関する一部会計処理をめぐり、会計監査人に対し内部告発があった。これを受け、外部の専門家で構成される第三者委員会を設置、内部告発の事実関係調査、会計処理の妥当性の確認を行う。

  ワコム(6727):5.1%安の406円。17年3月期営業損益は11億5000万円の赤字になったもようと2日に発表した。利益率が高いブランド製品事業で、新製品の販売が想定を下回る見込みとなったことが響き、赤字幅が従来計画(5億円の赤字)から拡大した。

  コーエーテクモホールディングス(3635):1.9%安の2219円。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は2日付で投資判断「アンダーウエート」を継続した。株価水準は、複数の新作投入によるモバイルゲーム収益拡大、高水準の運用収益維持などの期待をすでに過度に織り込んでいると分析。同証が期待する運用収益依存体質からの脱却がみえていないとした。目標株価は1510円と設定。

  レーザーテック(6920):5.5%高の1400円。野村証券は2日付で目標株価を1721円から1943円に引き上げた。投資判断は「買い」で継続。次世代露光技術であるEUVLは、光源出力と稼働率が順調に改善しており、18年にも少量ながらロジックメーカーの量産ラインで使用される可能性が出てきたと指摘。18年6月期営業利益予想を60億1000万円から62億円に上方修正した。

  JUKI(6440):12%高の1544円。未定としていた1-6月期の営業利益計画を前期比48%増の30億円と設定したと2日に発表。年間配当も1株あたり20円と前期並みを予定。

  EPSホールディングス(4282):10%高の1672円。16年10月-17年3月期営業利益は前年同期比22%増の46億3600万円だったと2日に発表。従来計画の32億円を上回った。治験・製造販売後調査(PMS)の業務受託など主力の国内CRO事業が堅調に推移、旧綜合臨床グループとの統合シナジーが発揮された治験施設支援機関(SMO)事業や医薬・医療機器向けコールセンターなどCSO事業の大幅伸長が寄与した。

  ジャムコ(7408):4.8%高の2791円。17年3月期営業利益は21億3000万円と、従来計画の18億円を上回ったもようと2日に発表した。前の期比では減益率が80%から76%にやや縮小した。期末にかけ想定為替レートの1ドル=105円に対し円安で推移したほか、経費節減も寄与した。

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