5月5日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ユーロ上昇、一時1.1000ドル-仏決選投票控え

  5日のニューヨーク外国為替市場では、フランス大統領選の決選投票を7日に控える中でユーロが上昇し、対ドルで1ユーロ=1.1000ドルを付けた。一方でブルームバーグ・ドル・スポット指数は下落した。

  仏大統領選に市場の注目が集まる中、ユーロは昨年11月9日以来の高値を付けた。大統領候補2人による討論会の結果を受けてユーロは週初から1%超の上げとなっており、一部では7日の選挙結果判明後も上昇が続くと予想されている。仏大統領選挙の第1回投票で中道のマクロン前経済相と極右のマリーヌ・ルペン氏が決選投票への進出を決めた後、ユーロは上げ幅を拡大。選挙前のブラックアウト期間に先立ち実施された直近の世論調査では、マクロン氏が引き続き大きくリードしている。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対ドルで前日比0.1%上げて1ユーロ=1.0998ドル。一時1.1000ドルを付けた。対円では0.3%上昇の1ユーロ=123円93銭。

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.2%下落。ドルは対円で0.2%上昇し1ドル=112円71銭。

  朝方発表された4月の米雇用統計では、4月の非農業部門雇用者数(事業所調査、季節調整済み)は前月比21万1000人増。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は19万人増だった。前月は7万9000人増(速報値9万8000人増)に下方修正された。家計調査に基づく4月の失業率は4.4%と、前月の4.5%から低下し、2007年5月以来の低水準。エコノミスト予想は4.6%だった。雇用統計を受けてドル指数は一時上昇したものの、その後下げに転じた。

  この日は複数の米金融当局者が講演。ただイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長とフィッシャーFRB副議長は米経済について発言しなかった。セントルイス連銀のブラード総裁はロイター通信とのインタビューで、年内あと1回の利上げには反対しないだろうと述べた。またサンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁は、次の危機が訪れる前に物価政策を再検討すべきと指摘。ボストン連銀のローゼングレン総裁とシカゴ連銀のエバンス総裁はパネル討論会で、当局のバランスシート縮小を支持した。
原題:Euro Climbs to Near 1.1000 Before Sunday Vote as Dollar Drops(抜粋)

◎米国株:上昇、S&P500種とナスダックが最高値更新

  5日の米株式相場は上昇し、S&P500種株価指数が終値ベースの最高値を更新した。原油など商品(コモディティー)相場の持ち直しで資源株が買いを集めた。午後には米金融当局者の発言を受けて経済への楽観的な見方が広がり、上値を伸ばした。

  S&P500種株価指数は前日比0.4%高の2399.29と続伸し、3月1日につけた最高値(2395.96)を上回って終了した。ただ週足では0.6%高と小幅高にとどまった。ナスダック総合指数は0.4%上げて6100.76と、やはり過去最高値で終えた。ダウ工業株30種平均は55.47ドル(0.3%)高の21006.94ドル。

  米労働省が朝方発表した4月の非農業部門雇用者数(事業所調査、季節調整済み)は前月比21万1000人増。エコノミスト予想を上回る伸びで、年初の雇用伸び悩みは一時的な現象だったとの見方を強めた。賃金の伸び悩みが示されたことで追加利上げに関する見通しは不透明になったが、連邦公開市場委員会(FOMC)が6月の会合で利上げするとの見方を変えるには至らなかった。この日は米金融当局者の講演が相次いだが、最新の見通しの変更を呼びかける声は出なかった。

  LPLファイナンシャルの資産運用戦略責任者、マシュー・ピーターソン氏は電話取材に対し、「6月会合で利上げがあるとここまで確実視されているので、予想をよほど大きく外さない限り相場は動かないという状況で、今回はそうならなかった」と指摘。「雇用者数の増加は予想を上回ったが、金融当局は賃金が伸びていくかどうかに今後より注目するようになる、というのが最も重要なポイントだ」と話した。

  この日のS&P500種セクター別では、エネルギーと電気通信サービスが上昇。一方、金融は0.1%下げた。

  バンク・オブ・アメリカ(BofA)メリルリンチのストラテジストはEPFRグローバルのデータを引用し、3日までの1週間に米国の株式ファンドから93億ドルの資金が流出したと明らかにし、これは直近6週間で2番目に大きいと指摘した。
原題:U.S. Stocks Hold Steady After After Payrolls; Financials Slip(抜粋)
原題:S&P 500 Rises to Record as Oil Rebounds, Jobs Grow: Markets Wrap(抜粋)
原題:MARKET WRAP: U.S. Stocks Advance After Payrolls as Energy Jumps(抜粋)

◎米国債:ほぼ変わらず、雇用統計で一時下落も下げ埋める

  5日の米国債はほぼ変わらず。午後は小幅なレンジで推移した。朝方は米雇用統計を材料に売りが先行した場面もあった。

  ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りはほぼ変わらず2.35%。

  投資適格級の社債発行もなく、午後の米国債取引は材料が乏しかった。今週末はフランスで大統領選挙の決選投票が実施される。ラジオ・クラシックが5日発表したオピニオンウェイの日次世論調査によると、無所属のマクロン前経済相が国民戦線(FN)を基盤とするマリーヌ・ルペン氏を62%対38%でリードしている。

  米東部時間午前8時半に雇用統計が発表された直後の15分間は10年債利回りが大きく動いた。市場予想を上回る雇用増を手掛かりに一時国債が売られたが、3月の雇用統計が下方修正された点や前年比で伸びが減速した賃金に注目が集まると相場は反転した。  

  オーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)取引に基づくと、6月の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げが実施される確率は約75%となっている。雇用統計発表前は70%だった。9月のFOMC会合では利上げが完全に織り込まれている。

  米労働省が発表した4月の非農業部門雇用者数(事業所調査、季節調整済み)は前月比21万1000人増。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は19万人増だった。前月は7万9000人増(速報値9万8000人増)に下方修正された。

  平均時給は前年同月比で2.5%増と、前月(2.6%増)から減速、昨年8月以来で最も低い伸びだった。
原題:Treasuries Stable After Jobs Report Proves Low-Volatility Affair(抜粋)
Macron Seen Defeating Le Pen 62%-38% in OpinionWay Poll(抜粋)
U.S. Job Gains Rebound; Unemployment at Pre-Crisis Low (Correct)(抜粋)

◎NY金:小幅続落、週間では昨年11月来の大幅安-逃避需要減退

  5日のニューヨーク金先物相場は小幅続落。週間ベースでは米大統領選でトランプ氏が選出されて以降で最大の下げとなった。米雇用統計が市場予想を上回ったことから、逃避先資産としての金の需要が減退した。

  シンク・マーケッツUKのチーフマーケットアナリスト、ナイーム・アスラム氏は「経済には勢いがあることを経済指標は示している」と指摘。「米金融当局はこの取引の味方のようだ」と述べた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物6月限は前日比0.1%安の1オンス=1226.90ドルで終了。週間では3.3%下げて、昨年11月11日終了週以来の大幅下落。
銀先物は14営業日続落し、1980年以降で最長の連続安。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のパラジウムとプラチナは上昇した。
原題:Gold Posts Biggest Weekly Loss Since November as Demand Wilts(抜粋)

◎NY原油:反発も46ドル付近、減産効果への失望続く

  5日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が反発。米国でのシェール復活が産油国減産の効果を打ち消している様子が鮮明になったことが引き続き意識され、石油輸出国機構(OPEC)合意前の1バレル=46ドルからは大きく離れなかった。一時は44ドルを割り込む場面もあった。
  RBCキャピタル・マーケッツの商品ストラテジスト、マイケル・トラン氏(ニューヨーク在勤)は電話取材に対し、「この日の反発は本当のところ、ここ数日の行き過ぎた売りへのちょっとした調整にすぎない」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は前日比70セント(1.54%)高い1バレル=46.22ドルで終了。週間では6.3%下げた。ロンドンICEの北海ブレント7月限は72セント上げて49.10ドル。
原題:Oil Closes Near $46 as Shale Revival Cancels Out OPEC Efforts(抜粋)

◎欧州株:上昇、米雇用統計の堅調や仏大統領選の見通しで

  5日の欧州株式相場は上昇。指標のストックス欧州600指数は2日 続伸した。米雇用統計が堅調で世界経済への楽観が強まったほか、フラ ンス大統領選で中道候補が勝利する見通しが相場を後押しした。
  ストックス600指数は前日比0.7%高の394.54で終了。朝方に は0.4%安まで下がる場面もあったが、切り返した。原油価格の反転に 伴い石油・ガス株が買われ、金属価格の上昇で鉱業株は7週間ぶりの大 幅高を記録した。

  週間でストックス600指数は1.9%上昇。企業決算の好調や7日のフ ランス大統領選でマクロン前経済相が当選するとの期待が追い風になっ ている。
原題:European Stocks Advance on Economic Outlook, French Vote Odds(抜粋)

◎欧州債:ドイツ債下落、ショート巻き戻しでイタリア債など堅調

  5日の欧州債市場ではドイツ債利回りが各年限で2bp程度上昇し た。イタリアなどユーロ圏周辺国の国債が比較的堅調で、投資家は先物 市場でドイツ債に対する周辺国債のショートを巻き戻した。
  米雇用統計の発表後に株式が上昇したのを受け、ドイツ債先物は下 げ幅を拡大。主要な下値支持水準を割り込んだ。

  ベルギー30年債の軟調が目立ち、同年限のフランス債との利回り差 は2bp縮小。銀行団を通じた新規発行の可能性に注目する向きもあっ た。

  アナリストは、フランスの選挙リスクが今週末で後退する見込みの ため新規発行シーズンが到来するとみている。

  ユーロ参加国の国債利回りとスプレッドの一覧はこちらをクリック してください。
原題:Bund Key Support Broken, BTPs Rally; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE