5月4日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ユーロ上昇、仏大統領選の決選控え-ドル下落

  4日のニューヨーク外国為替市場では、ユーロが主要10通貨の大半に対して値上がり。フランス大統領選の決選投票を7日に控え、3日夜に行われた候補2人のテレビ討論会は世論調査にほとんど影響せず、中道のマクロン前経済相の優勢が示された。これを受け、トレーダーらはユーロに対する弱気な見方を後退させたもようだ。一方でアジア・欧州時間帯に上げていたドルは下げに転じた。

  4月のユーロ圏総合購買担当者指数(PMI)改定値は速報値から上方修正され、域内の経済活動が勢いを増しつつあることが示唆された。この日の外為市場は、4月の米雇用統計発表を5日に控えて薄商いとなった。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数はそうした中で低下した。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対ドルで前日比0.9%高の1ユーロ=1.0985ドル。対円では0.6%上げて1ユーロ=123円54銭。

  ブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.2%下落。ドルは対円では0.3%下げて1ドル=112円46銭。

  仏大統領候補2人のテレビ討論会では痛烈な応酬が繰り広げられた。討論会後に実施された世論調査では、マクロン氏が極右のルペン氏に対し大きなリードを保っていることが示された。

  朝方発表された先週の米週間新規失業保険申請件数は、市場の予想以上に減少した。5日発表される4月の米雇用統計に関しては、ブルームバーグが実施したエコノミスト調査では非農業部門雇用者数は19万人増(中央値)が見込まれている。前月は9万8000人増と急減速し、市場には失望が広がった。
原題:Euro Takes Spotlight Heading Into French Election’s Final Round(抜粋)

◎米国株:ほぼ変わらず、保険株上昇-エネルギー株安い

  4日の米株式相場はほぼ変わらず。ニューヨークの原油先物の大幅下落を背景にS&P500種株価指数も一時連れ安となったが、アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)の主導による保険銘柄の値上がりで引けにかけて辛うじてプラス圏を回復。エネルギー関連株の下落分を補った。

  S&P500種株価指数は前日比0.1%上昇し2389.52。ダウ工業株30種平均は6.43ドル(0.1%未満)安の20951.47ドル、ナスダック総合指数は0.1%上げて6075.34となった。

  この日の米経済指標では、3月の耐久財受注が前月比0.9%増加(市場予想は0.7%増)。第1四半期の米労働生産性はここ1年で最大の低下となった。労働省が5日発表する4月の雇用統計は、年初の軟調を経て雇用の伸びが加速したかどうか注目されている。非農業部門の雇用者数のエコノミスト予想中央値(ブルームバーグまとめ)は19万人の増加。

  S&P500種セクター別では、生活必需品とヘルスケアが上昇。ヘルスケアは米共和党の医療保険制度改革(オバマケア)代替法案が僅差ながら下院を通過したことが追い風となった。エネルギーと電気通信サービスは売られた。

  個別銘柄では、売り上げの伸びが「かなり」鈍化する見込みだと説明したフェイスブックが0.6%安。保険大手メットライフは1.1%高。ダウ銘柄では鉱業・建設機械メーカーのキャタピラーが2.1%安、石油大手シェブロンが1.8%安となった。

  ブルームバーグ・インテリジェンスの株式ストラテジスト、ジーナ・マーティン・アダムズ氏は、「米国株は5月になって、低調な自動車販売や期待外れのアップル決算など、月初から数々の障害に見舞われた。やがて商品相場軟調の継続が転換点になるかもしれない。金属相場は昨年の大半において株式相場の先行指標となっていた」と述べた。
原題:U.S. Stocks Little Changed as Oil Dips; Financial Shares Advance(抜粋)
原題:Oil Rout Takes U.S. Stocks Lower; Treasuries Slip: Markets Wrap(抜粋)

◎米国債:下落、FOMC後の売り続く-雇用統計を警戒

  4日の米国債は続落。前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を受けた売りが続いたほか、朝方発表された経済統計も弱材料となった。午後にかけてはアップルやイーライ・リリーなど、投資適格級の社債発行計画を手掛かりに下げ幅は縮小した。

  ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇して2.35%。  

  第1四半期の単位労働コストは3%上昇と、市場予想(2.7%上昇)を上回る伸びだった。また週間新規失業保険申請件数は予想を上回る減少となった。

  米労働省が5日に4月の雇用統計を発表する。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想では非農業部門雇用者数は19万人増が見込まれている。

  FOMCはフェデラルファンド(FF)金利誘導目標を0.75-1%のレンジで維持した。声明では「金融政策スタンスの漸進的な調整により経済活動が緩やかなペースで拡大していく」と記述、年内あと2回とされる利上げ予測に変更がないことを示唆した。  
原題:Post-FOMC Treasury Selloff Extended Ahead of U.S. Jobs Report(抜粋)
U.S. PREVIEW: April Hiring Thaw to Beget Consumer Spring Fever(抜粋)
Fed Keeps Rates on Hold as Slowdown in Growth Seen Temporary (1)(抜粋)

◎NY金:続落、2日間の下げ幅は今年最大-米雇用統計控え

  4日のニューヨーク金先物相場は続落。2日間の下げとしては昨年12月以降で最大となった。年内あと2回の利上げ見通しを、5日発表の米雇用統計が裏付けるとの観測が広がった。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物6月限は前日比1.6%安の1オンス=1228.60ドルで終了。ここ2日間では2.3%安と、昨年12月以来の大幅下落。

  「金利の軌道に注目が高まっている」-ロジック・アドバイザーズのパートナー、ビル・オニール氏「前日のFOMC会合は6月の利上げを確認するものだった」。「資金フローは冷え込んだ」。

  銀先物は13営業日続落、2001年以降で最長の連続安に並ぶ。銀スポット相場は一時1.6%下げて1月以来の安値。プラチナスポットは4日ぶり上昇。パラジウムスポットも値上がり。
原題:Gold Posts Biggest 2-Day Drop This Year Before U.S. Jobs Data(抜粋)

◎NY原油:急反落、減産効果に失望-合意以降の上げを帳消し

  4日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が急反落。石油輸出国機構(OPEC)加盟国・非加盟国による減産合意では在庫だぶつきは解消されないとの見方から売りを浴び、昨年11月の合意以降に値上がりした分を帳消しにした。

  エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・キャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は電話取材に対し、「OPECの合意、それに対する市場の反応、いずれも空騒ぎにすぎなかったことが鮮明になりつつある」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は前日比2.30ドル(4.81%)安い1バレル=45.52ドルで終了。終値ベースで昨年11月29日以来の安値。OPEC加盟国はこの翌日に減産で合意した。ロンドンICEの北海ブレント7月限はこの日2.41ドル(4.8%)下げて48.38ドル。50ドルを割り込んだのは3月22日以来で初めて。
原題:Oil’s OPEC-Driven Gain Wiped Out as Shale Boom Offsets Cuts(抜粋)

◎欧州株:上昇、HSBCやABインベブなど好決算銘柄に買い

  4日の欧州株式相場は上昇。英銀HSBCホールディングス、ベルギーのビール会社アンハイザー・ブッシュ(AB)インベブ、英蘭系石油会社ロイヤル・ダッチ・シェルなどが予想を上回る決算を発表し、欧州企業の業績回復に対する楽観が強まった。

  指標のストックス欧州600指数は前日比0.7%高の391.98で引け、年初来の上げ幅を8.5%に伸ばした。同指数構成銘柄の通期利益は加重平均ベースで14%増加すると見込まれている。

  この日の投資家の注目は決算に集まった。1-3月に予想外の増益を果たしたHSBCは2.9%高。利益と売上高の伸びが市場予想を上回ったABインベブは5.2%高と急伸した。

  フランスのCAC40指数は1.4%高で終了し、9年ぶりの高値に達した。調査会社エラブによると、前日夜に行われた大統領候補2人によるテレビ討論は、中道のマクロン前経済相が勝利したとの見方が6割を超えた。

  一方、金属価格の下落に伴い、鉱業株は4日続落となった。
原題:European Stocks Climb After Strong Earnings From HSBC, AB InBev(抜粋)

◎欧州債:ドイツ債下落、ユーロ圏他国とのスプレッド大幅縮小

  4日の欧州債市場ではドイツ債利回りが約6bp上昇した。前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)に反応したほか、予想を上回る企業決算が相次ぎ株が買われたため、債券は下げ幅を広げた。

  ユーロ圏域内のスプレッドは大幅にタイト化。ポルトガル債が比較的堅調で、ドイツ10年債との利回り格差はおよそ10bp縮小。スペイン債は朝方の国債入札を無難に消化し、上げ幅を拡大。イタリア債もこれに続いた。両国債ともドイツ債との利回り格差を約8bp縮めた。

  フランス債とドイツ債の利回り格差は1月以来の小ささに縮小。大統領候補2人のテレビ討論が前日夜に行われ、世論調査によると中道のマクロン前経済相が勝利したとの見方が6割を超えた。
原題:Risk-On Rips Through Core Bonds; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

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