中尾ADB総裁:AIIB、競争よりも協力できる存在-インタビュー

アジア開発銀行(ADB)の中尾武彦総裁は、北京に本部を置くアジアインフラ投資銀行(AIIB)は競争よりも協力し合える存在だとの認識を示した。

  中尾総裁は3日、ブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、気候変動の影響への対処を含めアジアには途方もないインフラ投資需要があると指摘。「よいプロジェクトに対して協調融資などの形で協力できる」と述べ、金立群AIIB総裁とは定期的に会合を開き、協調融資が可能な案件について協議していると明らかにした。

  AIIBは資本金1000億ドル(約11兆2000億円)で発足し、参加が承認された国はいまや70カ国に上る。日本と米国はいずれも不参加を決定。当初はAIIBが国際的な融資慣行に従わない恐れがあるなどの懸念がささやかされたが、中尾総裁はその懸念を否定した。

  中尾総裁はAIIB参加国の多くが国際的な基準に従うことを重視しているとし、「AIIBは国際基準を追求していくと思う」と発言。この点では、50年にわたる融資の経験から学んだことを基にADBもAIIBの支援に努めていると語った。

  米国のトランプ大統領はこれまでに日本や中国など主要な貿易相手国を非難した経緯がある。それでも中尾総裁はトランプ米政権が国際貿易体制から離脱することはないと予想し、「当然、一定の修正はあり得る。だが、それは米国が自由貿易を放棄することを意味しない。アジアだけでなく、米国も自由貿易で恩恵を受けるからだ」と論じた。

原題:Nakao interview Ken McCallum(抜粋)

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