5月3日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル上昇、FOMCは6月利上げに含み残す

  3日のニューヨーク外国為替市場では、ドルが米連邦公開市場委員会(FOMC)を受けてこの日の高値に上昇。FOMCは政策金利の据え置きを決め、経済へのリスクバランスはおおよそ均衡していると指摘。また労働市場は引き続き力強さを増しているとしたほか、緩やかなペースでの利上げがなお正当化されるとの認識を示した。

  ドルは特にオーストラリア・ドルとニュージーランド(NZ)ドルに対して値上がり。またFOMCの声明発表後に米10年債利回りが上昇する中、ドルは対円でも6週ぶり高値に上げた。声明では第1四半期の成長減速について「一過性」のものである可能性が高いとし、6月利上げの可能性を残した。FOMCのガイダンスが予想通りだったことから、市場の焦点は5日発表の4月の雇用統計に移った。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.4%上昇。ドルは対円では0.7%上げて1ドル=112円75銭。

  ドルはユーロに対しては0.4%高の1ユーロ=1.0886ドル。

  ADPリサーチ・インスティテュートが朝方発表した4月の米民間部門雇用者数に、ドルはほとんど反応しなかったが、米供給管理協会(ISM)が4月の非製造業総合景況指数を発表した後は若干上昇した。同指数は市場予想を上回るサービス業の活動拡大を示した。

  4月のISM非製造業総合景況指数は57.5。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想中央値は55.8だった。

  ADPの発表によれば、4月の米民間部門の雇用者数は17万7000人増加した。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想は17万5000人だった。前月は25万5000人増加と、速報値の26万3000人増から下方修正された。
原題:Dollar Gains as Fed Stands Pat, Notes Labor-Market Strength(抜粋)

◎米国株:S&P500種は小反落、アップルは下げ幅縮小

  3日の米株式市場ではS&P500種株価指数が小反落。米連邦公開市場委員会(FOMC)は政策金利を据え置き、景気判断を維持した。企業決算が引き続き吟味される中、1-3月(第1四半期)の「iPhone(アイフォーン)」販売台数が市場予想を下回ったアップルは下落。終盤にかけて下げ幅を縮小した。

  S&P500種株価指数は前日比0.1%安の2388.13。ダウ工業株30種平均は8.01ドル(0.1%未満)高の20957.90ドルとほぼ横ばい。ナスダック総合指数は0.4%下げて6072.55となった。

  FOMCは3日の声明で、短期的なリスクは「おおよそ均衡して」おり、インフレ率が目標値の2%に近づいているほか、失業率は最大限の雇用確保という責務の達成に整合するとみられる水準に近いとの見方を示した。この日発表の経済統計によれば、4月の米民間部門雇用者数は予想を上回る増加。サービス業の活動は予想を上回るペースで拡大したことが示された。

  この日のS&P500種セクター別では、不動産や素材、電子通信サービスが下落。一方、金融やエネルギー株は高い。金融は朝方の下げから切り返した。

  個別銘柄ではアップルが0.3%安。序盤は2.2%下落し、昨年11月以来の下げとなる場面があった。ウェブコンテンツの高速配信を手掛けるアカマイ・テクノロジーズは決算への失望で売られ、15.5%安。アカマイのほかアドバンスト・マイクロ・デバイシズ(AMD)、デルファイ・オートモーティブなどの商いが活発となる中、この日のS&P500種指数の出来高は30日平均を16%上回った。

  JPモルガン・チェースの株式ストラテジスト、エマニュエル・コー、ミスラフ・マテイカ両氏はリポートで、好決算が目立つ今四半期だが市場の反応はこれまでのところ控え目か、どちらかというと否定的だとの見方を示した。
原題:U.S. Stocks Slip in Copper Rout, Fed Boosts Dollar: Markets Wrap(抜粋)

◎米国債:下落、景気減速は一過性との当局判断が手掛かり

  3日の米国債は下落。米連邦公開市場委員会(FOMC)はフェデラルファンド(FF)金利誘導目標を据え置き、会合後に発表した声明で米経済が第1四半期に減速したことについて「一過性」のものであるとの認識を示した。
  米国債発行諮問委員会(TBAC)の議事録が公開されると30年債は急伸し、5年債と30年債の利回り差は大幅に縮小した。TBACは「超長期債には長めの債券を保有する投資家からの需要があると考えられる一方で、期間が30年を超える証券に強い、もしくは持続的な需要があるとの確証はない」と述べた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇して2.32%。30年債利回りはほぼ変わらずの2.97%で取引を終えた。

   FOMCはFF金利を0.75-1%のレンジで維持し、声明で「経済見通しへの短期的なリスクはおおよそ均衡しているように見受けられる」と記述した。

  オーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)取引に基づいて推計される6月の利上げ確率は66%程度。会合直前の同確率は62%だった。9月のFOMC会合では利上げが完全に織り込まれている。

  イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長は5日に講演を予定している。このほかフィッシャーFRB副議長やサンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁などの金融政策当局者も同日に講演を予定している。
原題:Treasuries Bear Flatten; June Hike Odds Edge Higher Post-FOMC(抜粋)
TBAC Doesn’t See ‘Strong or Sustainable’ Demand for Ultra-Longs(抜粋)
USTs Stable After 5Y Futures Block; June Hike Odds Tick Higher(抜粋)
Treasuries Fall as Fed Statement Calls Slowing Growth Transitory(抜粋)

◎NY金:反落、ドル上昇で代替需要が減退-銀は12営業日続落

  3日のニューヨーク金先物相場は反落。ドル上昇を背景に代替投資の需要が減退した。銀先物は2001年以降で最長の12営業日続落となった。

  コメルツ銀行の商品アナリスト、カルシュテン・フリッチ氏(フランクフルト在勤)は「落下中のナイフは決してつかんではいけない」と警告。テクニカル的に「かなり厳しい状況だ。投資家は様子見に回っている」と述べた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の銀先物7月限は前日比1.7%安の1オンス=16.546ドルで終了。一時は16.52ドルと、1月以来の安値をつけた。

  金先物6月限は0.7%安の1オンス=1248.50ドル。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のパラジウムとプラチナも値下がりした。
原題:Silver in Worst Slump Since 2001 as Traders See ‘Falling Knife’(抜粋)

◎NY原油:小幅高、6週ぶり安値付近-在庫は予想ほど減らず

  3日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は小じっかり。前日の大幅安で付けた6週間ぶり安値の付近にとどまった。米エネルギー情報局(EIA)が発表した先週の米原油在庫は、市場予想よりはるかに小幅な減少だった。生産は増加し、2015年8月以来の高水準。
  コンサルティング会社ショーク・グループのスティーブン・ショーク社長は電話インタビューで、「原油在庫は減少した。例年この時期は在庫水準が下がる」と指摘。「生産の増加はこれで11週連続で、年末までに記録を更新しそうだ。どう転がしてもこれは強材料にはみえない」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は前日比16セント(0.34%)高い1バレル=47.82ドルで終了。ロンドンの北海ブレント7月限は33セント(0.7%)上昇の50.79ドル。
原題:Oil Closes Near Six-Week Low as Supply Falls Less Than Expected(抜粋)

◎欧州株:ほぼ変わらず、製薬株が上昇-鉱業株は軟調

  3日の欧州株式相場はほぼ変わらず。製薬株が上昇して2016年以来の高値を付けた一方、資源株は軟調だった。

  指標のストックス欧州600指数は前日比0.16ポイント安の389.37で終了し、直近の高値水準を維持した。年初来の上昇率は7.7%と、米S&P500種株価指数の6.8%を上回る。

 ただ、この日は英国のメイ首相が欧州連合(EU)離脱交渉の詳細についてユンケル欧州委員長のチームが意図的に情報を漏らし、英総選挙の結果に影響を及ぼそうとしたと非難したことを受け、指数が下げ幅を広げる場面もあった。

  業種別では昨年大幅に上昇した石油・ガスや鉱業株が売られた。中国経済の減速懸念を背景に、これらの業種は今年に入ってからのパフォーマンスがさえない。鉱業株は2.5%安で、年初来の安値に落ち込んだ。

  テクノロジー株も軟調。アップルのサプライヤーが下げを主導し、ダイアログ・セミコンダクターは2.5%安、AMSとSTマイクロエレクトロニクスはそれぞれ1%を上回る下げを記録した。
原題:Europe Stocks Steady as Health Shares Jump Outweighs Miners Loss(抜粋)

◎欧州債:ドイツ債ほぼ変わらず、イタリア長期債は上昇

  3日の欧州債市場ではドイツ債がほぼ変わらず。日中を通じて狭いレンジ内での動きに終始した。

  イタリア10年債利回りは約4.5bp低下。一時は同年限のドイツ債との利回り差が200bpに拡大する場面もあった。新規発行の発表がなかったことが好感され、同国の30年債は比較的堅調となった。
原題:Bunds Steady, Euribors Underpinned; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

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