米大統領:適切な状況なら金委員長と会談-識者は実現に懐疑的

更新日時
  • 現時点では条件が整っていないことは明白-スパイサー報道官
  • 条件を北朝鮮が満たすことはほとんど想像できず-識者

トランプ米大統領は1日、適切な状況になれば北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長と会談する意向を明らかにした。北朝鮮の核兵器開発問題を巡っては緊張が高まっている。

執務室でインタビューに応じるトランプ大統領

Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg

  トランプ大統領はブルームバーグ・ニュースのインタビューに応じ、「会うのが適切ならば、断固として会うつもりだし、それを光栄に思う」と発言。「あらためて言うが、あくまでも適切な状況の下で、私は会うつもりだ」と述べた。

  米朝間には外交関係はない。ティラーソン米国務長官は先週、北朝鮮が核兵器と弾道ミサイル放棄に向け信頼できる措置を講じた場合に限り、米国は北朝鮮と交渉するだろうと述べていた。

  ホワイトハウスのスパイサー報道官は記者団からトランプ大統領の発言に関してコメントを求められ、「現時点では」会談の「条件が整っていないことは明白だ」とし、「北朝鮮の挑発行為が着実に減ることが必要だ」と説明した。

  しかし、仮に米国からみて適切な状況になったとしても、米朝首脳会談が実現する可能性は低い。金委員長は権力継承以来、主要国首脳とは誰とも会わず、北朝鮮は国際社会で引き続き孤立している。また金委員長が推し進める核開発は国内での威信の根拠となっている。アナリストによれば、金委員長が短期間でも国を離れれば、軍やエリートによるクーデターを招くリスクにさらされかねない。

  韓国・国民大学の歴史学者、アンドレイ・ランコフ氏はトランプ大統領のインタビュー前に米朝首脳会談の可能性について、「近い将来に会うことはないだろう」とし、「北朝鮮が非核化を行うことは全く望めないため、交渉はうまく行かない」と述べた。

  かつて駐韓米国公使を務め、現在はオルブライト・ストーンブリッジ・グループのシニアアドバイザーのエバンス・リビア氏は電子メールで、「米朝首脳会談が実現する条件を北朝鮮が満たすことはほとんど想像できない」と指摘。「北朝鮮は条約違反が判明し、核拡散防止条約を脱退、非核化の公約をことごとく破り、現在は米国および同盟国を核兵器で脅しており、米朝首脳会談に向けた下地はまったく整っていない」と説明した。

  米政権の主要閣僚で最後に北朝鮮指導者と会ったのはオルブライト国務長官(当時)で、2000年に平壌で金委員長の父親の金正日総書記と北朝鮮の核プログラムについて話し合った。

原題:Trump Says He’d Meet North Korea’s Kim If Conditions Right (3)(抜粋)

(3段落目以降に報道官や識者のコメントなどを追加して更新します.)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE