ルペン氏最大のハードル、ユーロに対する国民の愛着か-仏大統領選

  • ユーロはルペン候補にとって本当に苦痛の種-カミュ氏
  • 決選投票を1週間後に控え、マクロン候補が世論調査で依然リード

フランス大統領選の決選投票が5月7日に迫る中で、極右政党・国民戦線(FN)のマリーヌ・ルペン候補は、自身が掲げるユーロ離脱方針について有権者に安心感を与えようと試みている。だが国民のユーロへの愛着こそが、同候補が乗り越えるべき最も困難なハードルの1つであることが浮き彫りになっている。

  ルペン候補は4月29日にユーロ離脱を急がないとコメント。しかし翌日30日の仏紙パリジャンとのインタビューでは、「ユーロは死に体だ」と述べ、市民が日常的に使う通貨と国際貿易向けの通貨の2種類を引き続き求めていると説明した。

  実際のところ、何か変わったとすれば、それはタイミングだ。FN議員でルペン候補のめいマリオン・マレシャル・ルペン氏は、ルペン候補が遅くとも来年に行われるイタリア総選挙を待った上でフランスをユーロ圏から離脱させる考えだと話した。

  同候補の経済アドバイザーの1人、ベルナール・モノ氏も「唯一変わったのはスケジュールだ」と指摘。「ユーロの誕生時に奪われたフランス・ドイツ間の約20%の競争力を取り戻すのが目標だ」と語った。

  ルペン候補と決選投票で争う独立系のマクロン前経済・産業・デジタル相(39)は一貫して世論調査でリードしてきたもののここ数日は低下しており、ルペン候補は1972年のFN結党以来初の大統領選勝利を手にしようと全力で巻き返しを図っている。ブルームバーグが集計した仏世論調査結果によれば、マクロン氏の支持率は現在59.5%で、ルペン氏は40.5%。

  移民排斥とホロコーストの否定というFNのルーツから距離を置こうとしてきたルペン候補にとって、ユーロ離脱は実際には、ガラスの天井となりかねない。世論調査では国民の7割余りがユーロ圏内残留を望んでいることが示されている。

  ジャン・ジョレス財団のジャンイブ・カミュ研究員は「ユーロはルペン候補にとって本当に苦痛の種だ」と指摘。「この問題が伝統的な右派や年配の有権者からの支持を妨げる」と話した。

原題:Le Pen’s Euro Contortions Underline French Reluctance to Exit(抜粋)

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