【個別銘柄】決算好調の東エレクや富士通急伸、JALやリコー大幅安

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1日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  東京エレクトロン(8035):前週末比13%高の1万4695円。2018年3月期営業利益は前期比39%増の2160億円の見通し、と4月28日に発表した。クレディ・スイス証券は、下期の計画の方が上期より高い点がサプライズと指摘。半導体製造装置(SPE)市場の下期の減速懸念を払拭(ふっしょく)する力強いコメントがみられ、同証が心配になるぐらいの非常に強気なスタンスでポジティブと評価した。

  富士通(6702):8.4%高の752.9円。 18年3月期営業利益は前期比58%増の1850億円の見通しと発表した。前期にあったビジネスモデル変革費用がなくことなどが好転要因。野村証券は、ビジネスモデル変革が着実に進展し、今期から効果が本格的に寄与すると指摘。今期の営業利益率計画は4.5%で、5%の達成が視野に入ったとみる。投資判断を「中立」から「買い」、目標株価を680円から880円に引き上げた。

  村田製作所(6981):5.6%高の1万5780円。18年3月期営業利益は前期比12%増の2260億円の見通しと発表。スマートフォンの高機能化などに伴う需要増加でコンデンサなどコンポーネント部品の伸びを想定した。モルガン・スタンレーMUFG証券は、投資判断を「イコールウエート」から「オーバーウエート」に、目標株価を1万6800円から1万8600円に引き上げた。前下期は準備期間だったが、同社のみが供給できる高付加価値品の売上高増で今期は第2四半期から急峻に営業利益が拡大すると予想した。

  日本航空(9201): 7.3%安の3263円。18年3月期営業利益は前期比17%減の1420億円の見通しと発表した。旅客基幹システムの全面刷新に伴う費用などを見込む。SMBC日興証券は、ITシステム刷新は、以前からアナウンスされていたが、サービス強化費用や整備費の増加が想定以上とみられる点はネガティブとの見方を示した。ANAホールディングス(9202)の今期営業利益予想も同3.1%増の1500億円と市場予想の1618億円を下回り、終値は2%安の328.7円。空運は東証1部33業種の下落率1位となった。

  リコー(7752):7%安の863円。18年3月期営業利益は前期比47%減の180億円の見通し、と発表。市場予想356億円の約半分にとどまった。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、構造改革効果が顕在化するかどうかリスクがあると指摘し、投資判断「アンダーウエート」を継続。収益重視の販売方針への転換やメンテナンス体制の見直しは顧客離れを招く可能性があるとみる。

  りそなホールディングス(8308):4.3%安の593.2円。17年3月期純利益は前の期比5.3%減の1610億円になったようだと発表。従来計画の1700億円を下回った。SMBC日興証券は、純利益の計画下振れは想定していなかったと指摘。普通株式等ティア1(CET1)比率目標の引き上げで株主還元強化の時間軸が後ずれしつつある点も、ややネガティブな印象とみる。

  神戸製鋼所(5406):9.7%高の1086円。18年3月期経常損益は500億円の黒字見通し、と発表した。前期は191億円の赤字だった。ジェフリーズ証券は、経常利益計画が市場予想を2割程度上回った点を評価。鉄鋼部門の利益が急回復しており、決算説明を踏まえると計画はなお保守的とみる。同証では今期経常利益を594億円と予想、投資判断「買い」を強調した。

  J-POWER(9513):9.7%高の2836円。18年3月期経常利益は前期比1.7%減の660億円の見通し、と28日発表した。ゴールドマン・サックス証券は、事前の投資家との議論では600億円に届くかどうかが焦点だったので、株式市場にとってはポジティブサプライズだろうと指摘。 同証予想通り集中修繕の減少による稼働率改善と修繕費減少が予定されており、内容も良いとみる。 投資判断は「買い」を再確認、目標株価3400円を継続した。

  日東電工(6988):5.9%高の8886円。18年3月期営業利益は前期比8%増の1000億円の見通し、と発表。市場予想の991億円を上回った。ゴールドマン・サックス証券は、有機EL(OLED)向けITOフィルムなどオプト分野の収益力が同証想定以上に強い点は好印象と評価。今期営業利益予想を870億円から950億円、来期を980億円から1055億円に増額した。目標株価も8850円から8950円に引き上げた。

  オークマ(6103):5.5%安の1103円。17年3月期営業利益は前の期比28%減の156億円だった、と発表。北米市場の停滞継続、年度前半にかけての中国市場の低迷などから売上高が11%減ったことが響いた。18年3月期営業利益計画は2.8%増の160億円と、市場予想の176億円に届かない。クレディ・スイス証券は、前期第4四半期(1-3月)受注高が前年比5%減にとどまった点に言及、受注動向と業績ガイダンスはともややネガティブと評価した。

  マツダ(7261):2.9%安の1587.5円。17年3月期営業利益は前の期比45%減の1257億円だった、と発表。従来計画の1300億円を下回った。18年3月期は前期比19%増の1500億円を見込む。野村証券は、前期は第4四半期に為替が会社前提より円安で推移していたことから、会社計画をやや上回る1391億円を予想。今期計画は観測報道通りとは言え、市場コンセンサスを下回りやや弱い印象との見方を示した。

  NTTデータ(9613):5.8%高の5470円。17年3月期営業利益は前の期比16%増の1170億円と従来計画の1050億円を上回ったもよう、と発表。受注好調に伴う増収効果に加え、想定以上の為替の円安進行、費用抑制などが寄与した。メリルリンチ日本証券は、上振れはポジティブサプライズで、システム開発案件の需給逼迫(ひっぱく)による稼働率上昇が開発案件の採算性改善に寄与しているもよう、と分析。投資判断「買い」、目標株価6900円を継続した。

  コーセー(4922):5.3%高の1万1130円。18年3月期営業利益は前期比6%増の415億円の見通しと発表。主力の化粧品事業で約6.4%の増収を想定。前期110円だった年間配当は126円への増配を計画した。クレディ・スイス証券は、同社は保守的なガイダンスを発表することが多く弱い数値を想定していたが、今期は同証予想比で1%下振れにとどまり、ポジティブと評価。株主還元も経営陣のスタンスが改善する印象を受けるとした。

  TOTO(5332):4%安の4085円。18年3月期営業利益は前期比5%増の510億円を見込むと発表したが、市場予想の533億円には届かなかった。ドイツ証券は、同証には想定内だが、市場にはネガティブな印象を与える可能性があると指摘。今期の国内事業売上高は同2.2%増、営業利益1億円増を計画しているが、国内需要の低迷が続いていることに加え、材料費などのコスト増加もあるため、達成は容易ではないだろうとみる。投資判断「売り」を確認。

  山崎製パン(2212):7.4%安の2175円。1-3月期営業利益は前年同期比13%減の79億5100万円だったと発表した。食品事業の収益性悪化が響いた。SMBC日興証券は、同証の通期営業利益予想(前期比7%増益の375億円)を下回るペースでネガティブな印象と指摘。営業減益の大半は子会社3社によるものだが、その減益幅は同証想定よりも悪かったとの見方を示した。

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