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ヤマトHD:9月末までに宅急便値上げ、最大180円加算-減給処分も

国内宅配最大手のヤマトホールディングスは28日、宅急便取扱量の急増とそれに伴うドライバー不足を改善するため、引き受ける荷物の総量を抑制するための27年ぶりの値上げ方針や大口法人顧客への対策を発表した。サービス残業を常態化させるなどずさんな労働時間管理の責任として、ヤマトHDとヤマト運輸の会長など計6人を対象に減給処分も実施する
  
  宅急便運賃の値上げはサイズに応じて9月末までに改定する方針。最も小さい区分の60サイズでは現行運賃に一律140円加算し、最も大きい区分の160サイズでは一律180円加算する。また、スキーやゴルフの宅急便についても、これまでより1段階大きいサイズで取り扱うよう変更する。「午後8-9時」の配達時間指定の枠を「午後7-9時」に拡大するなど、現在の6区分から5区分に変更する。

  ヤマトHDの山内雅喜社長は都内で開いた会見で、値上げなどで得る資金の使い道について、「社員が生き生きと働ける労働環境の整備に充てていく。そうした環境を作るための商品、サービスに対する改革も進めていきたい」と話した。

  ヤマトHDは28日に発表した今期(2018年3月期)の営業利益予想は前期(17年3月期)比14%減の300億円。未払い残業代の一時金など220億円の支払いなどが影響する。都内で会見した芝崎健一専務は上期(4-9月)は赤字になると話した。一方で、下期(10-3月)については値上げや数量抑制の効果が出てくるとし「利益回復基調に戻る」との見方を示した。
  
  労働力不足の原因となった過剰な荷物の量を抑制するため、法人顧客の取扱量の約半数を占める大口顧客に対しては9月中をめどに、繁忙期の出荷調整や複数荷物をまとめて配達する仕組み構築などの協力を要請する方針。従来は事業所単位で行っていた法人向け運賃の決定を一元化し、全社共通の法人運賃決定システムを構築することも決めた。

  さらに効率的に顧客に荷物を届けるため、今期末までに1都3県を中心に約3000台の宅配ロッカーを設置することも計画している。6月からは通販サイトなどでの購入時にこの宅配ロッカーを配送先に指定することが可能になるほか、下期にはロッカーを使った宅急便の発送を受け付ける機能も組み込む。減給処分では計6人の役員報酬を6カ月間に渡り5分の1から3分の1に減額する。

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