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ドルは111円台前半、1-3月期米GDPや暫定予算期限懸念が重し

更新日時
  • ドル・円は111円36銭まで上昇後、111円07銭まで下落
  • 米GDPが予想外に強いとドル買い要因になる可能性も-BBH

28日の東京外国為替市場では、ドル・円相場は1ドル=111円台前半で推移。米国で発表される1ー3月期の国内総生産(GDP)や暫定予算の期限を迎える政府と議会の動向に対する懸念から、上値がやや重かった。

  28日午後3時49分現在のドル・円は前日比横ばいの111円26銭。朝方はドル買い・円売りが先行し、一時111円36銭まで上昇した。ただ、取引が進むにつれて売りが徐々に優勢となり、111円07銭を付ける場面があった。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.1%高の1218.85。

  ブラウン・ブラザーズ・ハリマン(BBH)外国為替部の村田雅志通貨ストラテジストは、「目先は米政府機関の閉鎖があるのかどうかや、核実験はなかったが北朝鮮リスクが意識されやすい。今晩発表の米GDPもドル・円の上値を抑える要因」と指摘。もっとも「GDPが予想外に強いとドル買い要因になりそう」とも語った。
 
  ブルームバーグ調査によると、1-3月期米実質GDP速報値は前期比年率1.0%増加と昨年10-12月期(同2.1%増加)から減速するとみられている。1-3月期の米雇用コスト指数は前期比0.6%上昇と昨年10-12月期の同0.5%上昇を上回る見込み。この日はまた、米暫定予算の期限となっており、新たな暫定予算がまとまらなければ政府機関が一部閉鎖に追い込まれる恐れがある。

  みずほ証券の鈴木健吾チーフFXストラテジストは、来週も米指標の発表が多いが、恐らく強弱まちまちで、緩やかな米利上げペースにあまり変更はないとみている。来週のドル・円については110~112円程度のレンジが続くと見込んでいる。
 
  前日の米国市場でドル・円はいったん111円60銭まで上昇した後、111円05銭まで水準を切り下げた。米10年債利回りは前日比1ベーシスポイント(bp)低下の2.29%で終了。この日の時間外取引では一時2.28%まで低下した。米金利先物動向に基づきブルームバーグが算出した5月2、3日開催のFOMCでの利上げ確率は13%程度にとどまっている。

  5月のFOMCについて、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の植野大作チーフ為替ストラテジストは、「会見もなく、声明文で何か極端なことがなければ無風で、米雇用統計をもう1回みてという話になると思う」と指摘。「ゴールデンウイーク中は市場も薄いし、フランス大統領選直前に何か起きないとも限らない。米雇用統計がよほど良かったり悪かったりしない限りは、6月利上げの可能性織り込みは5月8日以降にやる感じ」との見方を示した。

ドル・円相場の推移

  ユーロ・ドル相場は同時刻現在、0.1%高の1ユーロ=1.0883ドル。欧州中央銀行(ECB)が金融緩和策の現状維持を決定した前日は、ドラギ総裁の会見発言を受けて1.0933ドルまでユーロ買い・ドル売りが進んだ後、1.0852ドルまでユーロ安・ドル高に振れた。

  BBHの村田氏は、ドラギ総裁がインフレ基調は弱いとの見解を示しており、6月に緩和出口のガイドラインが出るわけがないと話す。「ECBの緩和が市場期待よりも長く続く見通しとなれば、ユーロ買いとはならない。ユーロ・ドルは1.08ドル台後半でもまだ高い」と語り、来週は1.06~1.09ドル程度のレンジで下値を試す展開を想定している。

  欧州ではこの日、4月のユーロ圏消費者物価指数速報値が発表される。ブルームバーグ調査によると、前年比1.8%上昇が見込まれている。3月は同1.5%上昇だった。

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