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債券は上昇、2年債入札好調で買い強まる-日銀オペ方針を見極め

更新日時
  • 2年入札、調整した分買いやすくなった-SMBC日興
  • 2年債利回りは一時マイナス0.215%、3週ぶり高水準から低下

債券相場は上昇。この日実施された2年国債入札が好調だったことから買い圧力が強まった。一方で、日本銀行が夕方発表する当面の国債買い入れ運営方針への警戒感から、上値は限定された。

  28日の長期国債先物市場で中心限月6月物は、前日比横ばいの150円98銭で取引を開始。その後はいったん4銭安の150円94銭まで下落した。午後にかけては持ち直し、一時9銭高の151円07銭に上昇。結局、4銭高の151円02銭で引けた。

長期国債先物中心限月の推移

  SMBC日興証券の竹山聡一金利ストラテジストは2年債入札について、「調整した分買いやすくなったとみられ、非常に強い結果だった」と指摘。ただ「中期ゾーンの日銀買い入れは発行対比では少ないため需給は良くない。減額がなくても需給が引き締まっていくという見通しにはならない」と話した。

  現物債市場では中期債が上下に振れる展開となった。2年債375回債利回りは前日比1ベーシスポイント(bp)高いマイナス0.185%と、4日以来の高水準で寄り付いた。午後には入札結果を受けて一時2bp低いマイナス0.215%と、3営業日ぶりの水準に低下した。新発5年物の131回債利回りも1bp高いマイナス0.14%と7日以来の水準を付けたあと、マイナス0.16%まで買われた。長期金利の指標となる新発10年物国債の346回債利回りは横ばいの0.015%で推移している。

2年債入札

  財務省がこの日実施した2年利付国債入札の結果は、最低落札価格が100円58銭5厘と、市場予想の100円57銭を上回った。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は5.51倍と、2016年5月以来の水準に上昇。小さければ好調を示すテール(最低と平均落札価格の差)は4厘と、前回の1銭3厘から大幅縮小した。

過去の2年債入札の結果はこちらをご覧ください。

  SMBC日興の竹山氏は、「前回入札後の2年債利回りはマイナス0.2%程度で下げ止まっており、それ以上の金利水準では買えなくもないという感はある」と説明。その上で、「中期ゾーンの需給については、来週の流動性供給入札の結果も合わせて見る必要がある」とし、「強い内容となれば、カーブが多少下方向にいく可能性がある」と述べた。

日銀オペ運営方針

  日銀はこの日午後5時、5月の長期国債等の買い入れの運営方針を発表する。4月のオペでは5年債の需給逼迫(ひっぱく)を背景に、残存期間3年超5年以下の買い入れ額について、同月初回の3800億円から最終的に3200億円まで減額された。4月運営計画で示された3000億から4000億円の買い入れ額のレンジがさらに修正されるかが注目されている。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の稲留克俊シニア債券ストラテジストは、「債券市場は品薄感の強い中期債の買い入れ減額はある程度織り込んでいよう」と指摘。一方、「中期債の買い入れ回数の減少や、長期・超長期債の買い入れ減額・回数減少が決定あるいは示唆される可能性も排除できない」とし、「そうしたリスクシナリオが現実化すれば、債券市場は夜間取引で売り方向の反応を示すだろう」とみている。

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