ドラギ総裁の教訓は2011年の経験-ECB、27日も政策変えない公算

  • 引き締めは早いより遅い方ががましとの教訓だとスバイヒ氏
  • トリシェ前総裁はちょうど6年前に引き締め開始-景気その後に下降

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁に対して刺激策の出口戦略の道筋を示すよう圧力が高まっているが、同総裁は過去に学んだ教訓で対応しようとしているかもしれない。

  27日の定例政策委員会を前に、ECB当局者らは資産購入の縮小と利上げの実施時期について公に議論を展開してきた。ただドラギ総裁はちょうど6年前、2011年4月に起きたミスを繰り返すまいと決意している。当時のトリシェECB総裁は引き締めを開始したが、ユーロ圏の景気が再び悪化したからだ。

  ユーロ圏経済は今、4年に及ぶ成長と失業率低下のほか、インフレ率がECBの目標に近づくなど、表面上は好調に見える。だが就任早々、連続利下げに踏み切ったドラギ総裁は、基調的な消費者物価の伸びはまだ弱く、政治的リスクが引き続き高水準だとして、現在の景気回復は依然として金融政策による支えに強く依存しているとの認識を繰り返す公算が大きい。

  ブルームバーグ・インテリジェンスのエコノミスト、マキシム・スバイヒ氏(ロンドン在勤)は「ドラギ総裁には恐らく、11年の経験が就任初日からの教訓となっただろう。引き締めは早いより遅い方がましだという教訓だ」と指摘。「この経験がたぶんドラギ総裁のハト派的スタンスを強め、用心に用心を重ね慎重姿勢を崩さないことになっているのだろう」と述べた。

  ブルームバーグのエコノミスト調査によれば、この日の政策委では政策金利が据え置かれる見込み。量的緩和(QE)プログラムにおける債券購入規模は月600億ユーロ(約7兆2800億円)に縮小済みだが、これを少なくとも年末まで続けるとの方針が維持されるとも予想されている。

  ECBはフランクフルト時間午後1時45分(日本時間同8時45分)に政策を発表し、ドラギ総裁はその45分後に記者会見を開く。

原題:Draghi Has History Lesson to Tell in ECB’s Stimulus Exit Debate(抜粋)

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