欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドルが伸び悩み、米税制改革案の詳細乏しく

  26日のニューヨーク外国為替市場ではドルが伸び悩む展開。ムニューシン米財務長官とコーン国家経済会議(NEC)委員長が税制改革案の概要を公表したものの、詳細に乏しく、財源をどう賄うのかについての答えも示されなかったため、ドルの上値が重くなった。

  当局者らが米史上「最大の減税」と呼ぶこの税制改革案には、法人税引き下げや個人所得税の税率区分集約、代替ミニマム税(AMT)の廃止が含まれる。税制改革案が説明されている間にユーロは対ドルで1ユーロ=1.0900ドル台に下げ渋り、それまでの下げの半分余りを埋めた。円は対ドルで下げ渋った。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対円で前日比ほぼ変わらずの1ドル=111円06銭。ユーロは対ドルで0.2%下げて1ユーロ=1.0904ドル。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.3%上昇。

  トランプ米政権が北米自由貿易協定(NAFTA)離脱の大統領令を検討していると、ポリティコが複数の政府当局者の話を基に報じると、米ドルは対カナダ・ドルとメキシコ・ペソを中心に買いが入り、この日の高値を付けた。ワシントン・ポスト紙はトランプ政権が6カ月以内にNAFTAから離脱する意思を示す文書への署名を真剣に検討していると報じた。

  市場の関心は日銀や欧州中央銀行が27日に開催する政策決定会合に移っている。ドラギECB総裁が最近の経済指標改善を受けて、将来の政策スタンス変更を示唆するかどうかに注目が集まっている。
原題:Dollar Pares Gain as Trump Tax Presentation Offers Little Detail(抜粋)
 

◎米国株:小幅安、一時の上げを帳消し-トランプ政権の政策見極め

  26日の米国株式相場は一時の上げを帳消しにし、この日の安値付近で引けた。前日までの2日間はトランプ政権の税制改革案公表を控えて経済成長押し上げへの期待が広がり、S&P500種株価指数は続伸していた。この日の発表では、減税の財源をどのように確保するのかという疑問に対し、回答は出なかった。

  S&P500種株価指数は1.16ポイント(0.1%)下げて2387.45。ダウ工業株30種平均株価は21.03ドル(0.1%)安い20975.09。一方で、小型株で構成するラッセル2000は過去最高を更新。ムニューシン米財務長官が概要を説明した案は、国内依存型の企業に大きな利点を与える可能性がある。

  株価指数は一時、このまま終えれば過去最高値を更新する水準に上昇したものの、米政府が北米自由貿易協定(NAFTA)離脱への大統領令を準備しているとの報道や、連邦通信委員会(FCC)がネット中立性規定を逆行させる提案を明らかにしたことを受け、上げを消した。

  S&P500種セクター別では電気通信サービスやヘルスケア、一般消費財・サービスが上昇。不動産や生活必需品は下落。金融と資本財・サービスはほぼ変わらず。

  商いが活発だったのはシーゲイト・テクノロジーやCRバード、ジュニパー・ネットワークス。いずれの出来高も30日間平均の3倍を超えた。

  デービッド・アインホーン氏率いるヘッジファンド運営会社、グリーンライト・キャピタルは25日のリポートで、米株式相場のバリュエーションは現実離れしているとして、バブルの可能性を顧客に警告した。S&P500種の株価収益率(PEレシオ、予想ベース)は2002年以来の高水準に近くなっている。

  27日にはフォード・モーターやコムキャスト、UPSなどの決算が発表される。
原題:MARKET WRAP: U.S. Stocks End Little Changed After Tax Unveiling(抜粋)
Stocks Slip, Dollar Pares Gain in Policy Whirlwind: Markets Wrap(抜粋)

◎米国債:上昇、トランプ政権が税制改革案を発表も懐疑的な見方広がる

  26日の米国債相場は上昇。トランプ政権が税制改革案の概要を公表した後に買いが入った。同案を巡る議会での対応や可決した場合でも実際の効果について市場が懐疑的に見ていることが示唆された。

  ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前日比3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.30%。午前中には、利回りは一時1.6bp上げる場面もあった。ムニューシン財務長官とコーン国家経済会議(NEC)委員長による発表に先立ち、税制改革案の一部が明らかになったことが手掛かり。

  一部ストラテジストやトレーダーは相場上昇について、減税分の財源が経済成長加速によって賄われるとの政権の認識を議会が容認することに懐疑的な見方を理由に挙げた。この日はまた、トランプ政権が北米自由貿易協定(NAFTA)離脱への大統領令を準備しているとの報道がリスク資産に打撃となったほか、政府閉鎖を回避する上で必要な歳出法案に関する協議が難航していることも市場に影響した。

  ミシュラー・フィナンシャルのトレーダー、グレン・カペロ氏は税制改革案に対する市場の反応について、「トランプ政権がこの税制改革案成立を勝ち取ることはまずできまい」との見方を反映していると指摘した。

  またCIBCワールド・マーケッツのストラテジスト、リチャード・ギルフーリー氏は、改革案は「詳細に乏しく、むしろ選挙での公約といった感じだ」とし、「新たな情報はあまりなく、財政赤字への影響や可決の見通しについてもほとんど触れられていない」と述べた。

  税制改革案公表の30分前に実施された5年債入札(発行額340億ドル)では、最高落札利回りは1.875%となった。投資家の需要を測る指標の応札倍率は2.34倍と、前回の2.37倍から低下した。
原題:Treasuries Rally as Trump Tax Plan Outline Elicits Skepticism(抜粋)
原題:U.S. Treasury 5-Year Notes Yield 1.875% at Auction(抜粋)

◎NY金:続落、銀も売り続くがETFにはバーゲンハンターの買い

  26日のニューヨーク金先物相場は続落。銀も連続安となったが、上場投資信託(ETF)で最大手アイシェアーズ・シルバー・トラストの保有量は増加した。

  ジョーンズトレーディング・インスティチューショナル・サービシズのETFトレーディン グ責任者デーブ・ルッツ氏は、「銀は反発するだろうとの見方から、ショートカバーの動きが出ているのかもしれない。ETFを通じた動きだ」と指摘。「貴金属の買いを誘う材料は世界的に多数あり、銀もこの波に乗るだろう」と述べた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の銀先物7月限は前日比1.3%安の1オンス=17.431ドルで終了。金先物6月限は3ドル(0.24%)安い1オンス=1264.20ドル。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のパラジウムは上昇、プラチナ先物は下落した。
原題:ETF Bargain Hunters Load Up on iShares Silver as Prices Slump(抜粋)

◎NY原油:小幅続伸、記録的な米在庫取り崩しを好感

  26日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が小幅続伸。先週、製油業者からの需要急増を受けて米国内原油在庫が3週連続で減少したことを示すエネルギー情報局(EIA)週間統計が買い手掛かりとされた。

  トータス・キャピタル・アドバイザーズ(カンザス州リーウッド)で石油関連資産172億ドルの運用に携わるマット・サリー氏は電話取材に対し、「この統計はわれわれが待ち焦がれていたものだ」と指摘。「これほど輸入が増えた一方で、在庫が大幅に取り崩されたのはとりわけ印象的だ。製油業者は(設備を)アップグレードしており、今やこれまでにない量の原油を処理している」と話した。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は前日比6セント(0.12%)高い1バレル=49.62ドルで終了。EIA統計発表前には1.3%下げて48.94ドルをつける場面があった。北海ブレント6月限は28セント(0.5%)下げて51.82ドルで取引を終えた。
原題:Crude Rebounds as Supply Slips While Refiners Use Record Volume(抜粋)

◎欧州株:6日続伸、ケリングやクレディ・スイス高い-力強い決算好感

  26日の欧州株式相場は6営業日続伸。フランスの高級品メーカー、ケリングやスイスの銀行クレディ・スイスなどの力強い決算が好感された。

  指標のストックス欧州600指数は前日比0.5%高の388.73で終了。今週に入ってからの上昇率は2.8%で、3営業日の上げとしては今年最大に達した。フランス大統領選の第1回投票結果で楽観が広がったことが背景にある。

  1-3月期の売上高がアナリスト予想を大きく上回る伸びだったことを手掛かりにケリングが9.7%上昇。小売株はストックス600の業種別指数の中で上昇率首位となった。

  銀行株ではクレディ・スイスが2.7%値上がり。予想を上回る1-3月利益と増資計画が買い材料。英国のスタンダードチャータードは4%高。同行の四半期利益が予想以上に増えた。
原題:European Stocks Rise as Kering, Credit Suisse Climb on Earnings(抜粋)

◎欧州債:中核国の国債が上昇、ショートカバーで-周辺国債は下げる

  26日の欧州債市場では中核国の国債が上昇。ショートカバーが相場を支えた。

  トレーダーらによれば、前日までの2日連続の大幅安でショートしていた向きの間で利益確定の動きが広まった。

  27日に国債入債を控えるイタリアは5年債と10年債が下落し、同年限のスペイン債とのスプレッドは3-4bp広がった。この日発行されたスペインの10年物インフレ連動債の値付け時間にかけて周辺国債に売り圧力がかかり、これらの国債は日中安値を付けた。

  スペインの超長期債も引き続き圧迫された。トレーダーらによると、「ファストマネー」による売りと買い持ちしていたディーラーのポジション整理が重し。
原題:Short Covering Lifts Core Bonds; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

(NY原油の最終段落の北海ブレントの相場動向を訂正します.)
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