コンテンツにスキップする

KKRが日立国際株をTOB、映像・通信分割し日立やJIPも出資へ

  • TOB価格は2503円、終値より6.4%安
  • 日立はIoT関連事業に注力、今後も非中核部門を売却へ

日立製作所は26日、半導体製造装置などを手掛ける子会社の日立国際電気を米ファンドのKKRと日本産業パートナーズ(JIP)に売却すると発表した。KKRが実質的に行う株式公開買い付け(TOB)や、会社分割などにより行われる。日立国際の株式は非公開化する。

  ファンドによるTOB価格は1株当たり2503円で26日の終値2675円より6.4%低くなった。TOB開始は8月上旬を予定している。日立国際は日立の保有株(議決権所有割合で約52%)をTOBを経由せず907億円を支払い自社株買いで取得。TOBはその上で実施する。TOBと自社株買いの総額は約2150億円になる。KKRなどは完全子会社化を目指す。

  その後、半導体部門はKKR傘下のファンドが吸収して継承会社となる。一方で残る映像・通信ソリューション事業は実質的に別会社に分割される。同事業だけを残した新たな日立国際には日立とJIP傘下のファンドがそれぞれ20%(88億円)ずつを、残る60%をKKR側が出資する。

  日立国際の売却により日立は、東原敏昭社長が打ち出したデジタル・IT技術を強化。非中核部門を切り離し、IoT関連中心の事業ポートフォリオの構築を目指して構造改革を推進する。その一環として25日には米空気圧縮機メーカーを1357億円で買収すると発表した。日立は日立国際の売却で2018年3月期に特別利益として約600億円を計上する予定。KKRは半導体事業を強化する。

  三菱UFJモルガンスタンレー証券の宮本武郎シニアアナリストは「日立の戦略としては、今回の日立国際の株式売却の判断は妥当だと思う。日立国際のマネジメントサイドが、主力事業をどう強化していくのかに注目している」とコメントした。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE