コンテンツにスキップする

米金融当局のバランスシート縮小、10年債利回り押し上げへ-研究論文

  • 一段と正常に近い規模に縮小なら利回り0.75ポイント程度押し上げへ
  • FRBエコノミストが5年間で2.3兆ドルに縮小させることを想定

米連邦準備制度理事会(FRB)のエコノミストは、連邦準備制度のバランスシートを一段と正常に近い規模に縮小した場合、米国債10年物利回りを0.75ポイント程度押し上げるとの推計を盛り込んだ研究論文をまとめた。米金融当局は年内にも縮小に着手する可能性がある。

  論文はブライアン・ボニス、ジェーン・アイリグ、ミン・ウェイの3氏が執筆したもので、4兆5000億ドル(約500兆円)規模のバランスシートを5年間で2兆3000億ドルに縮小させることを想定。一方で、これだけの資産をバランスシートに残す結果、そうでないケースに比べて長期債利回りを約0.25ポイント下押しする効果が続くと推計している。

  だが、FRBウオッチャーのエコノミストらは、論文が想定するような急速なペースで当局がバランスシート縮小に動く公算は小さいとみる。その理由としては、債券市場に動揺をもたらすリスクに加え、利上げの回数を大幅に減らすことにつながりかねない点が挙げられる。

  TDセキュリティーズの米国金利シニアストラテジスト、ジェナディ・ゴールドバーグ氏(ニューヨーク在勤)は論文の想定について、「積極的な巻き戻しと考えられる」と指摘し、「実際のインパクトの多くの部分が最初の数年に生じると考えられ、法外なものとなる可能性がある」との見方を示した。

  論文は米金融当局者の見解を必ずしも代表するものではない。バランスシート縮小に向けた手法はまだ決まっていないが、市場を混乱させたり、金融政策の重要ツールであるフェデラルファンド(FF)金利の代用手段として用いたりすることは望まないと当局者は表明している。

原題:Fed Economists Map Link Between Balance Sheet and Treasury Yield(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE