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日立国際株が25年ぶり上昇率、日米連合がTOB含め全株取得報道

更新日時
  • 日米ファンド連合による買収総額は約2000億円強との報道
  • 日立製作所は事業ポートフォリオの再構築を推進中

半導体製造装置や放送・映像機器製造の日立国際電気株が約11%高となり25年ぶりの上昇率となった。日米ファンド連合が日立国際株を日立製作所から買い入れ、残りも株式公開買い付け(TOB)で取得する方針と、26日付の日経新聞朝刊が報道した。

  日立国際株は午後に一段高となり一時、前日比11.3%高の2688円まで上昇し、1992年3月以来の日中上昇率となった。午後2時44分現在、東証1部市場で値上がり率4位、売買額では11位となってる。日立株は同3.4%高の617.4円で取引されている。

  日立国際の佐々木和哉広報部長は「報道についてコメントはしない。開示するべき事実があれば速やかに発表する方針」と述べた。日立は午前8時半にプレスリリースを発表、報道について「譲渡も含め、事業強化に向けてさまざまな検討を行っており、開示すべき事項が発生した場合には、速やかに発表する」とした。日立は日立国際の株式50%強を保有する。

  三菱UFJモルガンスタンレー証券の宮本武郎シニアアナリストは、「TOBの観測報道を好感した買いと、ショートカバーの買い戻しで急騰しているようだ」とし、「日立の戦略としては、今回の日立国際の株式売却の判断は妥当だと思う。日立国際のマネジメントサイドが、主力事業をどう強化してゆくのがに注目している」とコメントした。

  カブコム証券の山田勉マーケットアナリストは電話取材で「ファンド側は全株取得を目指すと報道されており、TOB価格が高くないと全株は取得できないという見方が優勢で、価格は高くなると期待されているのではないか」とコメントした。

  日経報道では、日立が日立国際の株式を米KKR日本産業パートナーズ(JIP)の日米ファンド連合に売却する方針を固めたとしている。さらにKKRとJIPは日立国際株にTOBを実施し、買収総額は2000億円強となる見通しとしている。

  ブルームバーグは昨年10月、日立が日立国際の過半数株式の売却を検討していると、事情に詳しい複数の関係者を基に報じていた。日立は現在、事業構造改革に取り組み、IoT関連の事業ポートフォリオの構築を目標に見直しを進めている。25日の取引終了後には、米空気圧縮機メーカーを1357億円で買収し北米地域を中心に世界販売網の強化を目指すと発表。東原敏昭社長はこれまでに、デジタル・IT技術に注力する一方、非中核事業をスピンオフする計画を表明済み。

(株価を更新し4段落めにアナリストのコメントを入れました.)
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