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アフガンで従軍経験の米シティ出身者、ロビンフッド財団トップに

  • ウォール街が支援するニューヨーク市の貧困問題に取り組む組織
  • ブロンクスで育ったウェス・ムーア氏が新たな責任者に選ばれた

優秀な英オックスフォード大学院生に支給されるローズ奨学金で学び、アフガニスタンで従軍した経験もあるウェス・ムーア氏が、貧困問題に取り組む組織のトップに就任する。

  ニューヨーク市の貧困対策を担う非営利団体(NPO)のロビンフッド財団は、ムーア氏を次期最高責任者に選んだ。グレンビュー・キャピタル・マネジメント創業者で同財団会長を務めるラリー・ロビンス氏が明らかにしたもので、6月末に業務を開始するという。同財団はウォール街関係者が資金面で支援している。

  ムーア氏はシティグループに在籍するなど金融業界で約6年過ごしたほか、ホワイトハウスでも勤務した。学生の大学進学までの過程を支援する新興企業ブリッジエデュの創業者でもある。米ジョンズ・ホプキンス大学を優秀な成績で卒業。2001年9月11日の米同時多発テロ事件後間もなくオックスフォードに進学し、イスラムに関する論文を書いた。

  しかし同氏の見識を形成する上で、米陸軍第82空挺師団の第1旅団大尉兼パラシュート部隊員としてアフガニスタンに従軍した時期ほど突出した経験はない。

  「われわれが米国で手にしている最高の機会は武器や爆弾で得られるものではない。人間が持つ潜在力を最大限引き出すというわれわれの力で闘い取り、築かれるものだ。私はそのことを理解し認識して帰還した」と、ムーア氏は話した。

  ムーア氏(38)はメリーランド州ボルティモア生まれ。3歳の時に父親を亡くし、ジャマイカ出身の母親と共にニューヨークのブロンクスに移り母の両親と共に暮らした。落書きなど周囲の環境は悪く、学校の成績も芳しくなかったという。同氏は貧困との闘いは「政府の報告書のようなものでなく、私が直接経験し理解してきたものだ」と意気込みを語った。

  シティ時代の上司である同行コーポレート・投資銀行部門責任者レイ・マグワイヤ氏は、仕事に対するムーア氏の「完全なコミットメント」を思い起こし、「彼は基本的なことだけでなく、戦略面でも優れていた」と話す。ムーア氏が出勤前の早朝の数時間を使って本を執筆したことが、特に印象に残っているという。

原題:Robin Hood Turns to Ex-Paratrooper, Citigroup Veteran as CEO (1)(抜粋)

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