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日本郵政:豪子会社で4003億円減損、前期は民営化以来初の赤字に

更新日時
  • トール社ののれんと有形固定資産を一括減損
  • 前期純損失は400億円の見込み-「赤字を重く受け止め」と長門社長

日本郵政は25日、豪物流子会社の減損処理を受けて前期(2017年3月期)の純損益が400億円の赤字になったもようだと発表した。最終的に赤字が確定すれば07年の郵政民営化以来初めてとなる。

  日本郵政は同日開いた取締役会で、子会社の豪物流会社トール・ホールディングスの業績不振を受けて、「のれん代」や有形固定資産など4003億円を一括で減損損失計上することを決めた。郵政は2月時点で前期純利益を3200億円と見込んでいた。

  長門正貢社長は同日の会見で「大きな減損と赤字を重く受け止めている」と述べるとともに、「減損の早期計上で攻めの経営のスタート点に立つ」と語った。

  日本郵政は15年にトール社を6200億円で買収した。同社を国際物流事業のプラットホームと位置付け、同社の経験を活用しながら国際物流をグループの成長の柱とする計画だった。しかし、資源価格の下落などを受けて豪経済が低迷、同社業績も落ち込んだことが響いた。

  トール社買収について日本郵便の横山邦男社長は会見で「急ぎ過ぎて高値になった」と述べた。長門社長は買収当時の「経済見通しやリスク把握が甘かった」としたが、同社がグローバル展開の中核的存在であることは変わらないとの考えを示した。その上で長門社長は、ドイツポストの成功は買収戦略にあったとの理由から、「今後も価格やタイミングなどみて内外問わずにM&Aは検討していく」と述べた。

  日本郵政は今後予定される株式の追加売り出しに向けて準備を進めており、その前にトールの減損を一括処理した。巨額減損を出した経営責任として長門社長は半年間役員報酬の20%を返上する。

(第5段落に長門社長の発言内容を追加しました.)
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