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ヤマト株が2カ月ぶり上昇率、宅配値上げ報道にポジティブ評価

ヤマトホールディングスの株価が続伸し、約2カ月ぶりの上昇率となった。傘下のヤマト運輸は消費者向け宅配事業の基本運賃を9月から5ー20%値上げする方針を固めたと、25日付の日経新聞朝刊が報道。運賃値上げは28日に発表する予定で、値上げは27年ぶりとなる。

  ヤマトHD株は出来高を伴って上昇し、一時は前日比5.4%高の2425円と、2月23日以来の日中上昇率となった。出来高は260万株を超え、前日終日の約163万株を上回っている。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の安藤誠悟シニアアナリストは25日付リポートで報道について、株価影響は「ポジティブな印象」とし、同証券が予想する2019年3月期営業利益855億円に向け「今回の値上げは全体貨物の1 割弱の個人向け運賃値上げ幅としては十分」と指摘。個人向けは全体の取扱数量の1割弱で約1億5000万個とし、平均運賃1000円弱と推測して、仮に1個当たり100円値上げで最大150億円の増益寄与になる見通しを示した。

  株式市場分析や広報事業を手掛けるAK企画の雨宮京子代表は「今後必要となる宅配事業のコスト上昇分の一部を値上げにより転換できるめどが具体的に立ったとして市場では強気の買いが断続的に入っている」とコメント。その上で「今後は配送分の約9割を占めるアマゾンなどの大口委託先との値上げ交渉の結果が焦点となるだろう」と話した。

  ヤマト運輸・広報担当者の大渕清隆係長は「消費者向け運賃値上げについては28日の社長会見で正式発表の予定」と述べ、報道内容については、「現在社内で最終調整中だが決まった事実はない」とコメントした。アマゾンなど大口法人顧客との値上げ交渉は「現在も継続協議中」とした。

  ヤマトHDは28日午後に17年3月期の連結業績を発表するほか、山内雅喜社長が都内で会見する予定。残業代の未払い問題などが表面化した後、社長が公式会見で発言するのは初めてとなる。18日には過去2年分の残業代未払いで一時金約190億円を約4万7000人の社員に支払うと発表しており、これに関連して前期利益予想を下方修正済み。 

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