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日立と英CVC、東芝傘下のランディス・ギア買収を提案-関係者

更新日時
  • ランディス株式の100%取得を提案、1次入札前の合意目指す
  • 東芝はランディスの60%を保有-スイスでスマートメーター手掛ける

日立製作所と英ファンドCVCキャピタルが共同で、東芝や産業革新機構からスイスのスマートメーター会社ランディス・ギアの買収を提案していることが分かった。事情に詳しい関係者が明らかにした。現在ランディス社の株式は東芝が60%、産革機構が40%を保有している。

  関係者によると、CVCは6月の1次入札の締め切り前に合意することを目指している。日立とCVCは東芝保有分を含む100%の株式取得を提案しているが、産革機構はランディス・ギアの株主として残る可能性もある。

  ランディス社の買収額は約20億ドル(約2200億円)が想定されている。ただ CVCがいくらの買収額を提示しているかは不明だ。また、 東芝とフィナンシャルアドバイザー(FA)のUBSはCVCからの提案を受け入れるかどうか決めていないという。

  東芝は米原発事業の巨額損失に伴う債務超過を穴埋めするため4月に分社した東芝メモリ株式の過半をはじめ、その他の子会社や不動産を含む資産売却を進めている。一方、日立は火力、原子力、太陽光などの発電システムをはじめ幅広く電力関連事業を手掛けており、ランディス社を買収すれば同事業を拡充できる。東芝は電力関連事業を強化するため、2011年にランディス社を23億ドルで取得していた。

産革機構と政投銀

  CVC代表者はコメントを控えた。 日立にコメントを求めたが回答は得られていない。 東芝の広報担当の原みどり氏は「ランディス・ギアにつては、現在 IPOを含むさまざまな戦略的な選択肢を検討中」としている。産革機構の担当者はコメントを控えた。

  マッコーリー証券アナリストのダミアン・トン氏は、「最近のマーケットの状態を前提に保守的に考えると、東芝は自身が支払った金額を得るのは難しいだろう」と指摘した。トン氏はランディス社の売却は東芝が進めるメモリー事業の売却の入札にも関係することみている。

  官民ファンドの産革機構は入札参加を検討しており、ランディス社を売却すれば、入札資金をさらに得ることができるとトン氏は述べた。日本政策投資銀行も出資を検討している。トン氏は日本政府が技術流出を懸念していることから「機構と政投銀を取り込んだ者がディールに勝つことになるだろう」と見通した。

  東芝メモリの入札には、台湾の鴻海精密工業、韓国半導体のSKハイニックス、米ブロードコムが参加。東芝と合弁で半導体事業を運営する米ウエスタンデジタルも買い手候補となっている。こうした中、産革機構や政投銀、日本企業との連携を模索する動きも出ている。

  25日の東芝株価の午前終値は前週末比2.4%高の213.1円。

(第6段落以降にアナリストコメントや背景を追加しました.)
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