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米国債市場のプロを再び不意打ち、リフレトレード失速し諦めムード

  • 10年債利回りと6月末の予想利回りとの差、昨年9月以来最大に
  • 低金利長期化の観測根強く、タームプレミアムは再びマイナス圏

債券相場を予測することが容易だったことはかつてない。過去を振り返れば、予想が外れたり、きまり悪く予想修正したりするケースは数多くあったが、2017年は予測者を志望する人にとって特に厄介な1年になりつつある。

  懸念材料は米連邦準備制度の政策だけにとどまらない。米国の新政権が成長促進政策の法制化で苦戦している上、欧州各国の選挙や北朝鮮の挑発行動による地政学リスクもある。

  ウォール街で米国債相場の予想コンセンサスがかなり的を外しているのは、恐らくこうした理由からだろう。ストラテジストやエコノミストは米国債相場の5週間にわたる上昇で不意を突かれており、彼らが予想する6月末の10年債利回りと実際の利回りと差は昨年9月以降最大に開いている。理論的には、実際の利回りと予想利回りは6月末が近づくにつれて収束する。

Higher-Rate Holdouts

  一部の人はこの差について、昨年11月の大統領選でドナルド・トランプ氏勝利をきっかけに盛り上がったいわゆるリフレトレードに対し、少なくとも今のところ米国債トレーダーの間で諦めムードが広がっていることの表れだと受け止めている。リージョンズ・ファイナンシャルのチーフエコノミスト、リチャード・ムーディー氏は「われわれの予想は相場水準に基づいてきたし、そうする必要があるが、大統領選の翌日以降は投資家に期待を弱める必要があると指摘している」と話した。同氏は3月時点で10年債利回りの6月末予想を2.71%としていたが、4月13日に2.46%に引き下げた。

  利回り上昇は経済成長やインフレ率の加速、米国などの中央銀行の金融引き締めを見込むリフレトレードの中心的要素。米10年債利回りは昨年7月に付けた過去最低から2倍強に上昇し3月14日には2.63%を付けた。ただその後は、低金利が長期化するとの見方が根強く、利回りは下げに転じ、4月24日は2.27%で終了した。

  こうした見方はタームプレミアムと呼ばれる指標に反映されている。タームプレミアムは通常、その名の通りプラス圏で推移し、過去50年間のほとんど全ての期間その状態だったが、米金融当局による量的緩和の後に続いて再びマイナス圏にある。これは、投資家が利回り上昇につながるリスクを差し当たり見込んでいないことを示している。

Back to `Normal'

  キャピタル・エコノミクスの米国担当チーフエコノミスト、ポール・アシュワース氏は「タームプレミアムがわれわれの考えよりも低い水準にとどまると認識している」と述べ、「米金融当局が利上げをなし遂げ経済が好調になると市場は確信していない」と指摘した。同社は6月末の10年債利回り予想を0.5ポイント引き下げ2.5%とした。これはブルームバーグの最新調査で最大の下方修正。  

原題:Treasury Bond Gurus Blindsided Again as Reflation Trade Falters(抜粋)

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