日経平均1カ月ぶりに1万9000円回復、北朝鮮動きなしと米政策期待

更新日時
  • 金融セクター中心に買われる、TOPIXはことし初の4連騰
  • 北朝鮮の核開発実験は確認されず、最大規模の実弾演習を実施

25日の東京株式相場は続伸し、日経平均株価が約1カ月ぶりに1万9000円を回復。緊張が高まる北朝鮮情勢で憂慮すべき動きが見られず、過度な不安感が後退した。米国の政策進展期待も後押しし、保険や証券、銀行など金融株中心に機械など輸出株、鉄鋼や非鉄金属など素材株も高い。

  TOPIXの終値は前日比16.02ポイント(1.1%)高の1519.21と、ことし初の4日続伸。日経平均株価は203円45銭(1.1%)高の1万9079円33銭と3日続伸し、終値では3月30日以来の1万9000円回復となった。

  三井住友アセットマネジメントの石山仁チーフストラテジストは、「イベントとして割り切るなら、北朝鮮を巡るリスクはきょうでいったん終わり、短期的に懸念材料は出尽くした」と指摘。「もともと国内企業は2桁増益見通しのため、地政学リスクが晴れさえすれば、日本株の基調は強くなる」との見方を示した。

東証外観

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  きょうの日本株は朝方こそ小安く始まったが、早々にプラス転換。市場では、朝鮮人民軍創設85周年の記念日を迎えた北朝鮮が6回目の核実験を行う可能性が警戒されていたが、米朝関係の一段の緊張につながる大きな動きは見られず、徐々に投資家の不安心理が和らぎ、徐々に上げ幅を広げた。日経平均は午後後半に上げ幅が200円を超えた。

  きょうの為替市場では、ドル・円が朝方に一時1ドル=109円60銭まで円高方向に振れたが、その後は110円10銭台まで円が軟化し、日本株を押し上げる一因になった。松井証券の窪田朋一郎シニアマーケットアナリストは、「北朝鮮の過去の核実験は午前中に行われており、時間の経過とともに警戒感は薄れた」と言う。

  日本アジア証券の清水三津雄エクイティ・ストラテジストは、「朝鮮で何かあった場合のリスクを前提に市場は動いているため、何も動きがないようなら、その反動も出やすい」とみていた。
  
  業種別では保険や証券、銀行など金融株が上昇率上位に並び、相場全般を引っ張った。三井住友アセットの石山氏は、「欧州が金融緩和策の出口を考え、米国がさらに先のバランスシート縮小を意識する中、金利の低下が続くことは想定しにくい。中期的に金利上昇が期待できれば、今のうちに金融株を買う動きがあっても不思議ではない」と言う。

  また、26日に発表予定の米税制改革案への期待も金融株を押し上げた。米政府当局者によると、トランプ大統領は選挙公約の実現へ個人向け減税と法人税率を15%に引き下げることを求める。みずほ証券投資情報部の三野博且シニアストラテジストは、「米税制計画への期待から米国株市場では金融、資本財、素材が上昇しており、日本株もこの流れを引き継いだ」と話していた。

  東証1部33業種は保険、証券・商品先物取引、非鉄金属、鉄鋼、ガラス・土石製品、機械、倉庫・運輸、海運、銀行、陸運など31業種が上昇。情報・通信、医薬品の2業種のみ下落。売買代金上位では、2017年3月期の営業利益速報値が従来計画から3割以上上振れたNECが高い。三菱UFJフィナンシャルグループやコマツ、SUMCO、第一生命ホールディングスも買われ、17年12月期営業利益計画が予想を上回った昭和電工は午後に急伸。半面、17年3月期の営業利益速報値が予想に届かなかったLIXILグループ、18年3月期の営業利益が微増にとどまると日本経済新聞が報じたNTTドコモは安い。

  • 東証1部の売買高は19億4868万株、売買代金は2兆3018億円
  • 上昇銘柄数は1633、下落は305
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