ゴールドマンのトレーディング不調、舞台裏の損失が原因か-関係者
Hugh Son、Laura J. Keller、Dakin Campbell-
18日発表の1-3月の債券トレーディング収入は予想に届かなかった
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炭鉱大手の債券や衣料・宝飾品小売りの債務関連で打撃と関係者
米銀ゴールドマン・サックス・グループの1-3月(第1四半期)の債券トレーディング収入(18日発表)が予想外に弱かったことで、同行の株価は下落し、ウォール街では一体何が起きたのかとうわさが飛び交った。その答えの一端が明らかになろうとしている。
事情に詳しい複数の関係者によれば、ゴールドマンのトレーダーらは、炭鉱大手と経営不振の衣料品小売りに関係する不良債権や、ドル関連の投資で損失を被った。同行のトレーディングデスクは、石炭会社ピーボディー・エナジーや公益事業持ち株会社エナジー・フューチャー・ホールディングスなどの企業絡みで数千万ドルの損失を負ったほか、衣料・宝飾品小売りチェーンの米ルー21やジンボリーの債務関連でも打撃を受けたという。
ゴールドマンが18日発表した1-3月の利益は予想を下回り、アナリストや株主は何が悪かったのかと思案を巡らせたが、舞台裏のこれらの損失が押し下げ要因として働いたもようだ。債券・為替・商品(FICC)トレーディング収入は16億9000万ドル(約1860億円)と前年同期を辛うじて上回ったものの、アナリスト予想には約3億4000万ドル届かなかった。
ロイド・ブランクファイン最高経営責任者(CEO)は「業務環境」を不振の理由に挙げたが、ライバルの主要米銀各行は同じ環境の下で2桁増を達成した。
米証券取引委員会(SEC)のデータと事情に詳しい関係者1人によれば、ゴールドマンはピーボディーの債券を他の主要ディーラーの10倍前後多い約2億ドル相当保有していたが、これらの債券の価値は今年に入り約4000万ドル目減りしたと推定される。
原題:Goldman Said to Get Burned by These Debts in Rare Trading Miss(抜粋)