欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁はエコノミストの従来の見方よりも速いペースで金融政策を正常化することをいとわないかもしれない。

  27日のECB政策委員会では、金利や資産購入の変更は見込まれていないが、ブルームバーグ調査によると、回答者の大部分は早ければ6月にドラギ総裁がフォワードガイダンスを修正すると予想した。これは以前の調査よりも6カ月早い時期。エコノミストらはまた、量的緩和の段階的縮小に必要とみる期間を短縮し、利上げを見込む時期を前倒しした。

  ここ数週間の当局者発言を背景に、ECBが近く前例のない規模となった景気刺激策の解除に向けてシグナルを送るとの臆測が広がっている。ドラギ総裁はそんな臆測を抑えようとしてきたが、フランス大統領選を巡る懸念が23日の第1回投票を経て弱まり、ユーロ圏経済も着実に回復する中、出口戦略についてのヒントを少なくとも出す可能性はある。

  メリオン・キャピタルのエコノミスト、アラン・マッケイド氏は「大きな衝撃がないと想定すれば、ECBは金融刺激策を緩やかなペースながら解除し始めたいだろう」と述べ、「仏大統領選後にフォワードガイダンスを修正し始める可能性が高い。その後、9月のドイツ下院選後にテーパリングの意向を発表して債券購入の縮小を実施していくだろう」と予想した。

  27日の政策委は、これまで公式行事での発言やメディアとのインタビューでしか伝わってこなかった出口議論の正式なスタートになる可能性がある。ドラギ総裁は3月9日の政策委の後に、議題に上らなかったと述べており、4月6日の講演では「インフレ見通しに関する当局の認識を大きく変える」根拠は経済に示されていないと指摘していた。

  23日の仏大統領選第1回投票の結果、反ユーロを掲げる極右政党・国民戦線(FN)のルペン党首と中道・独立系候補のマクロン前経済相が5月7日の決選投票への進出を決めた。世論調査ではルペン氏がマクロン氏に負けるのはまず必至との見通しが示されており、ユーロは第1回投票の結果を受けて大幅高となった。

  ただ今後、決選投票までにルペン氏の支持が高まるリスクは残っている。ワシントンで開かれた国際通貨基金(IMF)の会合に出席したECB政策委員会メンバーらは週末、市場の緊張に対応するため流動性ファシリティーは引き続き利用可能であることを示唆した。
  

原題:Draghi Seen Choosing Faster QE Exit If French Hurdle Cleared (3)(抜粋)

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