パリの中心部シャンゼリゼで警察官がテロリストに殺害されるという20日夜の事件を受けて、フランス大統領選挙の候補者らは早めに選挙戦を終了させた。23日の第1回投票は近年にない混戦で先の見えない状況となっている。

  共和党のフィヨン元首相とルペン国民戦線(FN)党首、中道のマクロン前経済相、社会党のベノワ・アモン氏は21日に予定していた選挙活動の中止を決めた。共産党系のジャンリュック・メランション氏は「パニック」に屈しないと表明、計画通りの活動を行う。投票日前日の22日は選挙活動が認められていない。

  20日の事件では警察官1人が死亡、2人が負傷。過激派組織「イスラム国」が犯行声明を出した。選挙結果を巡る不透明感がさらに強まった。

  世論調査会社オピニオンウェイの政治調査責任者ブルーノ・ジャンバール氏は、テロが23日の結果に影響を与え得るとし「今回の選挙は非常に不安定で、最後の最後でもつれる余地がある」と話した。

  世論調査では3月初め以降、マクロン氏がルペン氏とトップの座を争ってきたが、メランション氏がここ1カ月で支持を伸ばし、決選進出をうかがえる位置に付けた。

  フランスは2015年11月の同時多発テロ後に制定された非常事態法の下にある。安全保障は選挙戦の主要なテーマだった。移民を減らし入出国検査を再開し、イスラム過激派を摘発する公約を掲げたルペン氏が有利に選挙戦を進めた。

  ルペン氏が掲げるユーロ離脱については、決選投票で同氏が敗れるとの見方からあまり懸念されてこなかったが、メランション氏の台頭でルペン氏敗退を確実視できなくなった。

  ブルームバーグがまとめる世論調査総合結果では、メランション氏の支持率は18.5%、フィヨン氏が19.5%。ルペン氏は22.5%、マクロン氏が24%とリードしている。

原題:Deadly Paris Attack Halts Campaigns Before French Vote on Sunday(抜粋) 

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