【週間債券展望】長期金利低下か、好需給継続で買い圧力強いとの見方

  • オペ減額が当面ないと考えれば金利上昇考えにくい-パインブリッジ
  • 日銀、物価見通しを小幅に下方修正する可能性-岡三証

4月第4週(24-28日)の債券市場では長期金利が低下すると予想されている。日本銀行の国債買い入れオペ実施による需給環境の良好さに加えて、米国経済の先行き不透明感などを背景に買い圧力がかかりやすいとの見方が出ている。

  新発10年物国債346回債利回りは17日に0.005%まで低下した。地政学的リスクの高まりや日本銀行が国債買い入れオペの金額を据え置いたことで買い安心感が広がった。いったんは0.015%まで売られたが、米国長期金利が約5カ月ぶり水準まで下げると、19日にはゼロ%と昨年11月16日以来の低水準まで達した。21日には0.02%と1週間ぶり水準まで上昇した後、0.01%に戻した。

  パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、「ここにきて米国の経済指標に勢いがなくなってきており、それほど強くないのではないかという見方も出てきている」と指摘。「3月に国債を売り越した銀行勢を中心にポジションが軽くなっていると思われ、買い余力がある。日銀オペのスケジュールからして、どう考えても需給はいい」とみる。

  日銀の長期国債買入れオペは、24日に残存期間「1年超5年以下」と「5年超10年以下」、26日には「5年超10年以下」と「10年超」がそれぞれ予定されている。

  日銀は26、27日の2日間の日程で金融政策決定会合を開く。会合後に経済・物価情勢の展望(展望リポート)を発表する。28日には5月の長期国債等の買い入れ運営方針が公表される。

日銀会合に関するエコノミスト予想はこちらをご覧ください。

  財務省は25日に流動性供給入札を実施する。残存期間5年超15.5年以下を対象とし、発行額は5500億円程度となる。28日には2年利付国債入札が予定されている。表面利率は0.1%に据え置かれる見込み。発行額は2兆2000億円程度となる。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、2年債入札について「中期債は投資家の安定的な需要が続いており、無難に消化される」とみている。

市場関係者の見方

*T
◎三井住友アセットマネジメントの深代潤グローバル戦略運用グループヘッド
*仏大統領選、決着はまだ先だが第1回投票で落ち着きかけてきたリスク回避志向が再燃する可能性もあるので注意が必要。北朝鮮問題も短期間で終息してリスクオンになっていくとは考えにくい
*日銀の物価見通しやECBの金融政策の軸足も確認したい
*長期金利の予想レンジはゼロ%~プラス0.05%

◎岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジスト
*日銀は今後も国債買い入れ額の微調整を続けるだろうが、大幅な減額は見込みづらく利回り上昇は限定的
*黒田総裁が物価上昇はなお力強さに欠けていると発言、物価見通しを小幅に下方修正する可能性
*長期金利の予想レンジはマイナス0.01%~プラス0.03%

◎パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長
*足元の買い入れペースは年間約80兆円から下振れ、買い入れ目標額が維持されるのであれば、差額はバッファーとしか考えようがない
*これ以上の減額は当面ないと考えれば、そんなに日本の金利が上がっていくとは考えにくい
*長期金利の予想レンジはマイナス0.03%~プラス0.03%

◎アムンディ・ジャパンの浜崎優市場経済調査部長
*仏大統領選挙第1回投票が終わり、買われてきた反動で金利はある程度の水準まで戻しそう
*トランプ政権の政策実現性への懸念が後退したことも金利上昇要因
*長期金利の予想レンジはゼロ%~プラス0.06%
*T

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