大同生命保険は2017年度の運用計画で、国内債券の残高は横ばいを維持する半面、金利収入の確保に向け外国債券や内外株式の残高を増やす計画だ。また、運用の意志決定を迅速化するため今年度から組織変更し、6人のインベストメントオフィサー(IO)を任命した。沖田芳弘執行役員運用企画部長が21日、ブルームバーグとのインタビューで明らかにした。

  国内債券の残高は横ばいの見通しで、超長期の国債や財投機関債、一部社債で償還分を埋める。同社では、国内債券は一定量を購入し平均残存年限を保つのが基本方針で「20年金利が1ー1.5%になればありがたいが、必ずしもその水準でなければ買わないという考えはない」という。昨年度の残高は1400億円増えた。

  外国債券は、金利収入の確保のため「日本の金利が上がらない以上は買わざるを得ない」と話し、残高は増加を見込む。沖田氏は、為替は日米金利差から円安・ドル高、米国金利はインフレと景気状況を考えると上昇を予想している。昨年度は外債を2200億円積み増した。

  同社では、ヘッジ外債、オープン外債の区分はしておらず、外貨建て資産全体の為替リスクをヘッジ比率でコントロールしている。ヘッジコストが上昇したため、現在の外貨建て資産のヘッジ比率は従来より低下し8割弱となっている。

  内外株の相場見通しは景気や個別企業の業績を考えると上昇を予想しており「アクセルを踏む」方針だ。昨年度は米大統領選などイベント発生時に一時的に売却したが、内外株とも残高を積み増す方針で、国内株は250億円増えた。一方、外国株は株価の戻りが早く買いが追いつかずに結果的に残高は200億円減った。

  貸し付けの残高は横ばいを見込む。昨年度は、積極的な残高増に取り組みはしなかったものの償還より貸し付けが上回り残高は150億円増えた。

6人のIO

  運用の新体制については、従来の重層的なピラミッド構造を廃止し、運用に専念するIOに資産を割り当て、権限を一部委譲した。6人の担当区分は、内外債券、内外株式、内外クレジット、オルタナティブ、プライベートエクイティ、ストラクチャードデット。

  IOは会議資料の作成等からは離れ、ポジション管理をし、運用の説明責任を果たし、運用収益を上げるのが使命。沖田氏は、「IOがスピード感を持って大きな責任を持ちながらやっていく」と説明した。

  • 2017年度の見通しは国内金利(10年国債)が-0.1%~+0.2%(17年度末0.1%)
  • 米国金利(10年国債)は2.0%~2.9%(同2.8%)
  • 日経平均株価は1万7000円~2万2500円(同2万1500円)
  • NYダウは1万9000ドル~2万3000ドル(同2万2000ドル)
  • 為替水準は1ドル=105円~125円(同120円)、1ユーロ=110円~135円(同127円)
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